GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 108-43-0
名称 メタ-クロロフェノール
物質ID 24A6086
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 発火点は415℃であり(GESTIS(Access on Aug. 2012))、常温で発火しないと考えられる。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - フッ素を含まず、酸素および塩素を含む有機化合物であり、これらの元素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 融点が55℃以下の固体であるが、データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は570 mg/kg(PATTY(5th, 2001))に基づき、区分4とした。

健康有害性については、異性体であるオルト-クロロフェノール(CAS 95-57-8)、パラ-クロロフェノール(CAS 106-48-9)も参照のこと。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。なお、異性体であるオルト-クロロフェノールおよびパラ-クロロフェノールのデータとして、ウサギを用いた皮膚刺激性試験で腐食性が見られたとの報告(ATSDR(1999))がある。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギの眼に本物質の1%水溶液0.15 mLを適用により軽度の充血、2%水溶液0.15 mLを適用により中等度~重度の充血、軽度~中等度の浮腫、角膜に濁りと滲出物が認められ、これらの変化は適用5分後に明らかになり、5時間後に最も強くなったが、96時間後には軽快した(HSDB(2009))。以上の結果に基づき、区分2としたが、試験物質が希釈されている(1%または2%)ため、区分2Aまたは2Bの細区分はできない。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験で陰性の結果(NTP DB(1979))が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。なお、異性体であるオルト-クロロフェノールのデータとして、ラットを用いた飲水試験で、一腹あたりの胎児数の減少、死産仔数の増加が認められたとの報告(環境省リスク評価書(2008))がある。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(神経系)


警告
H371 P309+P311
P260
P264
P270
P405
P501
ラットの急性経口毒性試験(LD50値:570 mg/kg/day)において、投与直後の不穏、呼吸亢進に続き、急速に運動麻痺を発症した。次いで振戦、間代性痙攣、呼吸困難、昏睡を起こし死亡に至った(PATTY(5th, 2001))。以上の報告でのLD50値により、ガイダンス値区分2に相当する用量範囲での所見と判断され、投与後の毒性症状に基づき区分2(神経系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
魚類(ヨーロッパガレイ)による96時間LC50=3.99mg/L(AQUIRE, 2013)であることから、区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
慢性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD0%(既存点検, 1979))、藻類(クロレラ)による72時間 NOEC=10mg/L(AQUIRE, 2013)であることから、区分外となる。
慢性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD0%(既存点検, 1979))、魚類(メダカ)による96時間LC50=4.5mg/L(AQUIRE, 2013)であることから、区分2となる。
以上の結果を比較して、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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