GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 92-88-6
名称 4,4'-ジヒドロキシ-ジフェニル
物質ID 24A6070
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 発火点は>638℃であり(厚労省報告4,4'-ビフェニルジオールのラットを用いる急性経口毒性試験(Access on July. 2012))、常温で発火しないと考えられる。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - フッ素または塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素および水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットに2000 mg/kgを投与(OECD TG423, GLP)により死亡例は認められず(厚労省報告(Access on July. 2012))、LD50値は>2000 mg/kgと推定されることから区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分4


警告
H312 P302+P352
P280
P312
P322
P363
P501
ウサギのLD50値は1780 mg/kg(RTECS(2003):元文献 Toxicology and Applied Pharmacology.: 28, 313, 1974))に基づき、元文献の記載を確認の上、区分4とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、List 3の元文献(RTECS(2003):元文献 Toxicology and Applied Pharmacology.: 28, 313, 1974))には、ウサギを用いた試験で刺激性の程度は10段階評価でのグレード3(最大10)と記載されているが、詳細不明である。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、List 3の元文献(RTECS(2003):元文献 Toxicology and Applied Pharmacology.: 28, 313, 1974))には、ウサギを用いた試験で刺激性の程度は10段階評価でのグレード3(最大10)と記載されているが、詳細不明である。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
マウスに経口投与による骨髄を用いた小核試験(体細胞 in vivo変異原性試験)で陽性(RTECS(2003):元文献 Mutation Research.: 208, 61, 1988)の報告があり、40 mg/kgの1用量の知見ではあるが、複数のサンプリングタイムで弱いながら反応が認められていることから、区分2とした。なお、in vitro試験では、エームス試験で陰性(厚労省報告(2004))、チャイニーズハムスターCHL細胞を用いた染色体異常試験では陽性(厚労省報告(2004))が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットを用いた反復経口投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422, GLP)において、一般状態の観察では尿の混濁、尿比重の低下などの尿の変化が認められたが、性周期、交尾率、受胎率、交尾までの平均発情回数などの交配成績に加え、分娩および哺育状態にも本物質投与による異常は認められず、投与群では対照群と同様に妊娠動物の全例が生児を出産した。また、黄体数、着床数、着床率、産児数、分娩率、生存児数、出生率、新生児生存率などの発生の指標にも本物質投与による変化はなく、さらに形態異常もいずれの出生児にも認められなかった(厚労省報告(2004))。したがって、性機能・生殖能に対する悪影響の証拠は得られなかったが、催奇形性を含む仔の発生に及ぼす影響に関してはデータ不十分のために「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - ラットにガイダンス値範囲の上限である2000 mg/kg bwを単回経口投与(OECD TG423, GLP)後、死亡例はなく一般状態および体重にも投与に起因する悪影響は現れず、剖検所見でも異常は認められなかった(厚労省報告(Access on July. 2012))との報告により、経口投与では区分外に相当するが、その他の経路(吸入、経皮)についてはデータもなく影響が不明のため、特定標的臓器毒性(単回ばく露)の分類としては「分類できない」とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットを用いた反復経口投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422, GLP)の結果、死亡および瀕死屠殺はなく、一般状態、血液生化学検査、剖検、病理組織学検査において投与に起因する明らかな影響は認められず、唯一の変化は尿の所見であり、40mg/kg/日(90日換算:約20 mg/kg/日)以上で尿の混濁、尿沈渣にシュウ酸カルシウム様結晶の出現、200 mg/kg(90日換算:約100 mg/kg/日)で尿の排世後の時間経過に伴う白濁であった(厚労省報告(2004))。以上より、投与に関連した明らかな影響は尿の変化のみであり、ガイダンス値範囲内の用量(100 mg/kg/日以下)で悪影響が認められていないことから、経口経路では区分外に相当する。しかし、他経路(吸入、経皮)による影響が不明のため、.特定標的臓器毒性(反復ばく露)による影響としては「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50=1.8mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
慢性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD0%(既存点検, 2002))、甲殻類(オオミジンコ)による21日間 NOEC=0.11mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分2となる。
慢性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD0%(既存点検, 2002))、魚類(メダカ)による96時間LC50=13mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分3となる。
以上の結果を比較して、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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