GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 17689-77-9
名称 エチルトリアセトキシシラン
物質ID 24A6046
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 分類できない
-
-
- - 引火点104℃[開放式](SIDS(2005))というデータがあるが、所定の密閉式試験法によるデータがなく、分類できない。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データなし。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - 半金属(Si)を含むが水溶解度は41.6 g/L(SIDS(2005))というデータがあり、水と急激な反応をしないと考えられる。
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - 酸素を含む有機化合物であり、この元素が炭素、水素以外のケイ素と結合しているが、酸化性に関するデータがなく分類できない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は1462 mg/kg [OECD TG401; GLP](SIDS(2005))に基づき区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。なお、関連物質の酢酸ではウサギのLD50値が1060 mg/kg(SIDS(2005))と報告され、区分4に相当する。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。なお、関連物質の酢酸については、ラットに4時間ばく露によるLC50値は11.4 mg/L(4641 ppm)と報告され、(ミストの混在の有無に拘らず)区分4に相当する。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギの皮膚に本物質原液0.5 mLを3分間の半閉塞適用した試験において、適用後72時間の観察で6匹中4匹に重度の病変(severe lesion)が観察され、14日の観察期間で回復はわずかであり、皮膚一次刺激指数(PDII)は4.28で腐食性あり(corrosive)との評価(SIDS(2005))に基づき区分1とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
皮膚腐食性/刺激性において腐食性物質として分類していることから、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro変異原性試験として、エームス試験で陰性(SIDS(2005))の報告がある。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(全身毒性)


警告
H371 P309+P311
P260
P264
P270
P405
P501
ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG401、GLP準拠)において、ガイダンス値区分2に相当する1500 mg/kg以上の用量で死亡が発生し、活動低下、傾眠、流涙、流涎、不規則歩行、曲折姿勢、努力性呼吸などの症状が報告されている(SIDS(2005))が、標的臓器を特定できないので区分2(全身毒性)とした。なお、剖検での顕著な所見は、胃・消化管粘膜の変色、癒着、肥厚などが用量反応的に認められた(SIDS(2005))ことであるが、本物質は皮膚および眼に対し腐食性物質として分類しており、上述の消化管の所見は、腐食性物質の経口投与による局所影響と判断されるため、分類の根拠としなかった。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、ラットに7日間反復経口投与により、100 mg/kg/day以上で食道や胃の潰瘍にみられる消化管傷害が観察された(SIDS(2005))が、これらの影響はいずれも当該物質の加水分解から生じた酢酸の刺激性による局所影響と見なされる。また、ラットおよびマウスに酢酸を3~35日間吸入ばく露した試験では、15 ppm以上で活動低下、行動変化および運動能低下、23~31 ppmでは体重増加抑制、腎臓の重量増加と障害の兆候がみられた(SIDS(2005))と記述されているが、詳細不明である。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外
-
-
- - 加水分解生成物である酢酸(pH調整)に対する甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=6000 mg/Lである(SIDS, 2006)ことから、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。加水分解生成物である酢酸について、難水溶性ではなく(水溶解度:243000 mg/L、PHYSPROP Database, 2009)、甲殻類の急性分類が区分外である(SIDS, 2006)ことから、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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