GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 4454-05-1
名称 3,4-ジヒドロ-2-メトキシ-2H-ピラン
物質ID 24A6044
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点16℃ [不明](Lange(16th, 2005))は <23℃ であり、かつ、初留点128℃(CRC(91st, 2010))は >35℃ であることから、区分2に該当する。なお、22.8℃ [密閉式](SIDS(2003))というデータもある。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は210℃であり(SIDS(2003))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
評価文書(SIDS(2003))に記載されたラットのLD50値の中で信頼度(SIDSによるReliability)が上位の2件のデータ(1640 mg/kg bwおよび3740 mg/kg bw)を分類対象とした。その2件中1件が区分4、1件が区分外に該当することから、安全性の観点から、有害性の高い区分を採用し区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - 評価文書(SIDS(2003))に記載されたウサギのLD50値の中で信頼度が上位のデータ(4920 mg/kg bw)に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットの1時間ばく露によるLC50値は40.8~43.0 mg/L(4時間換算値:4307~4538 ppm)(SIDS(2003))に基づき、区分4とした。なお、毒性値(40.8~43.0 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(77 mg/L)の90%より低いので、気体の基準値を適用した。なお、ラットの4時間ばく露によるLC50値は>6.1 mg/L(>1310 ppm)(SIDS(2003))と報告されているが、このデータからは区分を特定できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P264
P280
P321
P362
ウサギ6匹の皮膚に試験物質原液0.5 mLを4時間の閉塞適用した試験で、パッチ除去後24、48、72時間における紅斑の平均スコア値はそれぞれ2.0、2.5、2.5、浮腫の平均スコア値はそれぞれ3.3、2.7、2.3であった(SID(2003))。浮腫の平均スコア値が3日間連続しての評価で2.3以上、かつ4.0以下を示したことから区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外
-
-
- - ウサギの結膜嚢に本物質原液0.1mLを適用した試験(OECD TG405)で、適用1時間後に軽度~中等度の結膜炎が見られ、24、48、72時間における結膜発赤の平均スコア値はそれぞれ1.0、0.8、0.2、結膜浮腫は0.3、0、0であり、角膜および虹彩の平均スコア値はいずれの時間においても0であった(SIDS(2003))。以上より、3日間における結膜、虹彩、角膜の評価の平均スコア値が全て1未満であったことから区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、モルモットを用いた感作性試験(Epicutaneous test)で感作性なし(not sensitizing)との記載(IUCLID(2000))があるが、試験の詳細は不明である。
5 生殖細胞変異原性 区分外
-
-
- - マウスの経口および吸入ばく露による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)(OECD TG474、GLP)において、陰性の結果(SIDS(2003))に基づき区分外とした。なお、in vitro試験として、エームス試験で陽性、チャイニーズハムスターの培養細胞を用いたHGPRT試験は、CHO細胞で陰性、V79細胞で陽性の結果(SIDS(2003))がそれぞれ報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(神経系)、区分3(麻酔作用、気道刺激性)



警告
H371
H336
H335
P309+P311
P260
P264
P270
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ラットの急性経口毒性試験(LD50: 1640 mg/kg)において、1000 mg/kg以上の投与群で不活発、虚脱、瀕死の様相、流涙、不安定歩行、振戦が認められ(SIDS(2003))、ラットの別の急性経口毒性試験(LD50値: 3740 mg/kg)では、1000 mg/kg投与群で鈍磨、運動失調、閉眼、2150 mg/kg以上の投与群で鈍磨、運動失調、虚脱、反射の低下または消失、努力性呼吸が観察された(SIDS(2003))。以上より、ラットに経口投与後、ガイダンス値範囲区分2に相当する1000 mg/kgの用量で神経行動学的症状が認められ、2150 mg/kg以上の投与群で鈍磨や反射の低下などの麻酔様の作用が見られていることから区分2(神経系)、区分3(麻酔作用)とした。また、ラットの蒸気による吸入ばく露試験(用量:6.1 mg/L/4h)で、死亡例はなかったが、気道に刺激性が認められたとの記載(SIDS(2003))により区分3(気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(気道)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ラットの2週間反復吸入ばく露試験(蒸気:1日6時間、計9回ばく露)(GLP準拠)の各用量における所見は、低用量群(480 mg/m3、90日換算:0.075 mg/L)で鼻腔の浮腫と呼吸粘膜の扁平上皮化生、中用量群(4660 mg/m3群、90日換算:0.725 mg/L)で軽度~中等度の鼻炎、嗅上皮の細胞変性または萎縮、鼻腔上皮のみならずやや軽度ながら喉頭と気管にも扁平上皮化生、高用量群(20640 mg/m3、90日換算:3.21 mg/L)では呼吸窮迫の症状、および組織学的検査での気道の傷害に加え、全例の死亡(30/30)であった(SIDS(2003))。以上より、ガイダンス値区分1に相当する低用量(480 mg/m3、90日換算:0.075 mg/L)以上の群で、気道に対する悪影響が認められたことから区分1(気道)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
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- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外
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- - 藻類、甲殻類及び魚類において、いずれも>100mg/Lである(SIDS, 2005)ことから、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
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- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度:18800mg/L、PHYSPROP Database(2009))、藻類、甲殻類及び魚類の急性分類が区分外である(SIDS, 2005)ことから、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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