GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 79-92-5
名称 カンフェン(光学異性体mix)
物質ID 24A6032
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
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- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - Combustible(Weiss(2nd, 1986))との情報があるが、データがなく分類できない。なお、UN1325に該当(ICSC(J)(2008))との情報があり、クラス4.1(II)は区分1に相当するが、UN1325はN.O.S.のため採用しない。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 発火点は265℃であり(ICSC 2008)、常温で発火しないと考えられる。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 融点が55℃以下の固体であるが、データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値は>5000 mg/kg(USEPA/HPV(2002)、List1相当)に基づき区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値は>2500 mg/kg(USEPA/HPV(2002))に基づき、JIS分類基準で区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、List 3の情報に4時間ばく露によるLC50値は17.1 mg/L(RTECS(2009))との記載があるが、詳細不明で分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- - ウサギの皮膚に4時間適用した試験(OECD TG404、GLP)において、刺激性なし(no irritation)との評価結果(SIDS(Access on June. 2012))に基づき区分外とした。なお、別にウサギの皮膚に本物質を希釈せず24時間の閉塞適用により、軽度の刺激性(slightly irritating)との報告(HSDB(2004))があり、また、ヒトでは本物質の4%ワセリンを48時間の閉塞貼付により刺激を生じなかった(PATTY(5th, 2001))と報告されている。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギを用いた試験(OECD TG405: GLP)で、刺激性あり(eye irritation was found)との報告(SIDS(Access on June. 2012))に加え、ウサギの眼に適用により重篤な傷害の危険を伴う刺激性がみられたとの記述(HSDB(2004))もあり、区分2Aとした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 区分外
-
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- - ヒトで被験者25人によるマキシマイゼーション試験で感作性は認められず(SIDS(Access on June. 2012)、PATTY(5th, 2001))、本物質はヒトの皮膚に対し感作物質ではないと判明した(PATTY(5th, 2001))との記述に基づき区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外
-
-
- - マウスに経口投与による骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG474、GLP)(体細胞in vivo変異原性試験)で陰性の結果(USEPA/HPV(2002))に基づき、区分外とした。なお、in vitro試験としてはエームス試験で陰性(SIDS(Access on June. 2012))が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 妊娠ラットの器官形成期に経口投与した試験(OECD TG414、GLP)において、母動物に高用量群で20匹中6匹に運動低下と流涎の症状が観察され、対照群と比較し胚吸収率が僅かに増加したもののその他の影響はなく、催奇形性も認められなかった(USEPA/HPV(2002))。したがって、仔の発生に及ぼす悪影響はないと判断されるが、性機能・生殖能に及ぼす影響についてはデータ不十分であり、詳細不明なため「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットの28日間反復経口投与試験(OECD TG407、GLP)において、高用量の1000 mg/kg/day(90日換算:311 mg/kg/day)群雌雄で流涎、肝細胞空胞化、肝重量増加が観察され、さらに雄の腎臓の近位尿細管上皮での沈着が単細胞壊死を伴い用量依存的に認められたことから、NOAELは雌で250 mg/kg/day(90日換算:77.8 mg/kg/day)、雄では低用量の62.5 mg/kg/day(90日換算:19.4 mg/kg/day)以下と報告されている(USEPA/HPV(2012))。この結果において、低用量まで及ぶ腎臓の変化は雄ラット特有のα-2-μグロブリンの蓄積による腎症で、ヒトには当てはまらないと記載されている(USEPA/HPV(2012))ので分類の根拠としなかった。一方、高用量での所見から肝臓への悪影響も示唆されるが、ガイダンス値範囲の上限(90日ばく露として100 mg/kg/day)付近ではデータ不十分なため影響の有無についても詳細不明である。したがって「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
魚類(シープスヘッドミノー)の96時間LC50=1.9 mg/Lである(SIDS, 2002)ことから、区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BODによる分解度:2.3%(既存点検, 1988))、魚類の急性分類が区分2である(SIDS, 2002)ことから、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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