GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 2227-17-0
名称 ジエノクロル
物質ID 24A6029
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - 酸素およびフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
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- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。なお、乾燥した条件下では腐食性はない。(Non-corrosive under dry conditions)(HSDB(2005))との情報がある。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値は3160 mg/kg(HSDB(2003))、>20000 mg/kg(雄)および>30000 mg/kg(雌)(農薬安全情報 日本農薬学会誌第15巻第3号(1990))に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値は>3160 mg/kg(HSDB(2005))およびラットのLD50値は>5000 mg/kg(農薬安全情報 日本農薬学会誌第15巻第3号(1990))基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、List 3のデータとして、4時間ばく露によるラットのLCLoは>0.425 mg/L(RTECS(2005):元文献 National Technical Information Service.(Springfield, VA 22161): OTS0537028)と報告されているが、区分を特定できないので分類できない。試験濃度が飽和蒸気圧濃度(0.0019 mg/L)を超えているので粉塵による試験とみなした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- - ウサギの皮膚に50%水和剤0.5 gを24時間貼付した試験で、貼付後5日まで軽度の紅斑と浮腫が認められたが貼付後6日には消失し、軽度な刺激性との評価結果(農薬安全情報 日本農薬学会誌第15巻第3号(1990))に基き、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3に相当)とした。なお、ヒトで本物質は皮膚刺激物ではない(HSDB(2005))との記載もある。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギの眼に3 mgを適用した試験で軽度の刺激性(slight irritation)が観察されたが、6日目迄に回復した(HSDB(2005))との報告、さらにウサギの眼に50%水和剤100 mgを適用した試験で、適用1時間に軽度な結膜の刺激性、24時間後には結膜に加えて角膜および虹彩にも軽度な刺激性変化がみられ、回復に約2週間を要したものの軽度な刺激性と評価された結果に基づき区分2Bとした。なお、ヒトで本物質は軽度の眼刺激物である(HSDB(2005))との記載もある。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - モルモットの皮膚感作性試験で50%水和剤に皮膚感作性なし(農薬安全情報 日本農薬学会誌第15巻第3号(1990))と報告されているが、List 2のデータであり、試験方法および試験結果(陽性率など)の詳細も不明のため「分類できない」とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外
-
-
- - マウスの経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo 変異原性試験)で陰性(農薬安全情報 日本農薬学会誌第15巻第3号(1990))の結果に基づき区分外とした。なお、in vitro試験では、エームス試験のTA100株で陽性(HSDB(2005))、およびTA100株のみ擬陽性(統計学的有意差はないが軽度な増加)でその他の株では陰性(農薬安全情報 日本農薬学会誌第15巻第3号(1990))の結果が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 妊娠ラットおよび妊娠ウサギを用いそれぞれ器官形成期に経口投与した発生毒性試験において、両動物種とも高用量(ラット50 mg/kg、ウサギ40 mg/kg)で母動物に軽度な体重増加抑制がみられたが、着床数、胚死亡率、生存胎仔数などの発生指標、奇形発現率、および胎仔の発育に変化は認められなかった(農薬安全情報 日本農薬学会誌第15巻第3号(1990))。この結果から、仔の発生に対する悪影響は見出されなかったが、親動物の性機能・生殖能に対しては、交配前からのばく露のデータがないため判断できず、データ不足のため「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
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- - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - マウスに3ヵ月間混餌投与による亜急性毒性試験(0, 20, 80, 320, 1280 ppm)において、最大無作用量は320 ppm(雄:38.3 mg/kg/day, 雌:44.8 mg/kg/day)と判断され、最高用量1280 ppm(雄: 153.2 mg/kg/day, 雌: 179.2 mg/kg/day)では雌雄各4匹が投与期間中に死亡し、病理組織学的検査で死亡例に肝の脂肪化、肝細胞の大小不同、クッパー細胞腫大等に加え、同群の雄ではALPおよびGPT活性の増加が認められたと報告されている(農薬安全情報 日本農薬学会誌第15巻第3号第3号(1990))。この結果から肝臓への影響が示唆されるが用量(1280 ppm)がガイダンス値の範囲を超えており、ガイダンス値上限付近では影響が不明なため「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
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- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
魚類(ニジマス)の96時間LC50 = 0.050mg/L(AQUIRE, 2012)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類の急性分類が区分1である(AQUIRE, 2012)ことから、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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