GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 7705-07-9
名称 三塩化チタン
物質ID 23B5515
分類実施年度 平成23年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 物理化学的危険性・健康に対する有害性:政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)、環境に対する有害性:国連GHS文書(改訂4版)
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - 可燃性(ホンメル(1996))の記載があるが、試験データがなく分類できない。

8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分1


危険
H250 P335+P334
P370+P378
P210
P222
P280
P422
自然発火性を有し(The dry powder is pyrophoric in air.(Merck(14th, 2006))かつUNRTDG(UN2441)クラス4.2,PGIに分類されており区分1とした。
11 自己発熱性化学品 分類対象外
-
-
- - 自然発火性固体に分類されている。
12 水反応可燃性化学品 分類できない
-
-
- - 金属(Ti)を含むが、データがなく分類できない。なお、空気中で分解し、湿気または水と接触する場合非常に大きな発熱を伴って分解する。その発熱により自然発火する。その際、塩化水素ガスとその水溶液(塩酸)、ならびに過酸化チタン蒸気と二酸化チタンが生じる(Hommel (1996))との情報がある。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 区分外
-
-
- - ハロゲン(Cl)を含みその元素が炭素および水素以外の元素と化学結合しているが還元性物質(A powerful reducing agent(Merck(14th, 2006)))と記載されているので区分外とした。

15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 無機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。なお、湿気が存在する場合、大部分の金属は腐食作用を受けるので、それらの金属は容器として適していない.(ホンメル(1996))という情報がある。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - ラットのLD50値、4300 mg/kg(環境省リスク評価第8巻(2010))とのデータがあるが、試験方法などの詳細が不明なため分類できない。なお、130 mg/kg(20%製剤(20%塩化チタン塩酸溶液))、>300 mg/kg(いずれも食品健康影響評価(2003)薬事・食品衛生審議会毒物劇物部会資料)との報告がある。


なお、本物質は空気、水と反応し、腐食性の塩化水素(気体)および過酸化チタン(蒸気)と酸化チタン(残渣)が生じることから、塩化水素(CAS No.7647-01-0)およびチタン化合物(酸化チタン(IV)(CAS No.13463-67-7)等)の健康有害性も参照のこと。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、本物質20%の塩酸溶液(塩酸濃度2~3 %)を用いたラットのLD50値は >2000 mg/kg(原体換算:>400 mg/kg)(食品健康影響評価(2003)薬事・食品衛生審議会毒物劇物部会資料))と報告されている。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
本物質20 %の塩酸溶液(塩酸濃度2~3 %)を用いたラットの急性経皮毒性試験で、極めて強い腐食毒性が認められたため皮膚刺激性/腐食性試験を実施しなかったとの報告(食品健康影響評価(2003)薬事・食品衛生審議会毒物劇物部会資料))に基づき、区分1とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
本分類の皮膚腐食性/刺激性の項において皮膚腐食性物質としていることから、眼に対する評価を区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験としてエームス試験で陽性の報告(安衛法変異原データ集(1996))がある。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、ラットの妊娠1-3日にLD50の1/10量を経口投与し、対照群と比較した結果、妊娠5日の胚の細胞数が4細胞期及び8細胞期で有意に少なく、2細胞期で有意に多かった(環境省リスク評価第8巻(2010))との報告がある。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。なお、本物質は、空気および水霧、水と接触すると、非常に大きな発熱を伴う激しい反応を起こし、その際に腐食性の塩化水素(気体)を生じる(ホンメル(1996))。塩化水素のヒトでの吸入ばく露では、呼吸困難、喉頭炎、気管支炎、気管支収縮、肺炎などの症状、上気道の浮腫、炎症、壊死、肺水腫が報告されている【既存分類、塩化水素】。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
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- - データなし。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
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- - データなし。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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