GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 75-59-2
名称 テトラメチルアンモニウム=ヒドロキシド
物質ID 23A5174
分類実施年度 平成23年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 発火点が470℃(GESTIS(Access on Dec. 2011))であり、常温で発火しないと考えられる。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験法が確立されていない。なお、この物質はアルミニウム、スズ、青銅および亜鉛に腐食作用を示す(ホンメル(1996))という情報がある。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分2


危険
H300 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットのLD50値は34-50 mg/kg bw(厚労省報告(2000))に基づき、区分2とした。
1 急性毒性(経皮) 区分2


危険
H310 P302+P350
P262
P264
P270
P280
P310
P322
P361
P363
P405
P501
ラットのLD50値は112 mg/kg bw(SIAP(2006))に基づき、区分2とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
モルモットの皮膚に水で湿らせた本物質の5水和物を25-1000 mg/kg bwの用量で閉塞適用し、24時間後に浮腫、重度の紅斑および出血を伴う壊死が観察され、皮膚に対し極めて重度の腐食性(extremely severe corrosive irritant)であると結論されている(SIAP(2006))ことから、区分1とした。なお、本物質のpHは10%水溶液で13.61と強アルカリ性である(SIAP(2006))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
本物質のpHは10%水溶液として13.61(SIAP(2006))であり、さらに、本物質の5水和物はモルモットを用いた試験で、皮膚に極めて重度の腐食性があると結論されている(SIAP(2006))ことから、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがないので分類できない。なお、in vitro試験としてはエームス試験(OECD TG471, GLP)およびチャイニーズハムスターのCHL細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG 473, GLP)ではいずれも陰性が報告されている(厚労省報告(2000))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットに経口投与による生殖・発生毒性スクリーニング試験(OECD TG421, GLP)の結果、高用量群で親動物の一般毒性として摂餌量の低下、自発運動減少、半眼/閉眼、体重低下が観察されたが、生殖指標である交尾成立日数、交尾率、妊娠指数、着床率、妊娠期間、出産率に影響はなく、また、新生児においても総新生児数、生存児数、性比、出産児生存率、児動物生存率にも影響はなく、外表異常も見られなかったと報告されている(SIAP(2006))。しかし、催奇形性を含む仔の発生に及ぼす影響についてはデータ不十分のため「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系)


危険
H370 P307+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ラットを用いた急性経口毒性試験(用量:10, 15, 23, 34, 50 mg/kg(雄)、23 mg/kg(雌);OECD TG401, GLP)の結果、34 mg/kg 以上で死亡が発生し、23 mg/kg 以上で自発運動減少、体温低下、半眼/閉眼、歩行失調、間代性痙攣、流涎、緩除呼吸などの症状が見られ、LD50値は34-50 mg/kg(雄)であったと報告されている(厚労省報告(2000))。また、ラットを用いた急性経皮毒性試験(用量:50, 100, 125 mg/kg(雌)、100 mg/kg(雄):GLP準拠)の結果、活動低下、不規則呼吸、狭眼瞼裂、強直間代性痙攣の症状が見られ、LD50値は112 mg/kg(雌)であったと報告されている(SIAP(2006))。以上の報告に基づき、経口ばく露により23 mg/kg で歩行失調、間代性痙攣、流涎などの症状が、また経皮ばく露により100 mg/kg で強直間代性痙攣の症状が見られていることから、区分1(神経系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ラットを用いた28日間反復経口投与毒性試験(用量:5, 10, 20 mg/kg/day)(OECD TG 407, GLP)の結果、10 mg/kg/day(90日間換算3.1 mg/kg/day)以上で流涎の症状が見られ、雄の5 mg/kg/day(90日間換算1.55 mg/kg/day)以上で心臓重量が用量に依存して減少したが組織学的変化は見られなかった(厚労省報告(2000))。また、ラットを用いた28日間反復経皮投与毒性試験(用量:雄5.5, 50, 120, 250 mg/kg/day, 雌2.5, 5.5, 10, 50 mg/kg/day:OECD TG 410)の結果、痙攣、振戦に続いて嗜眠の症状を示し、50 mg/kg/day(90日間換算15.5 mg/kg/day)以上で死亡が見られたが10 mg/kg/day以下では死亡や明らかな毒性症状は認められなかった(SIAP(2006))。以上の報告に基づき、経口および経皮ともに区分1のガイダンス値範囲内で、流涎、痙攣、振戦が認められていることから、区分1(神経系)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
-
- - データなし。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-
-
- - データなし。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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