項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 6317-18-6 |
名称 | メチレンビスチオシアネート |
物質ID | 23A5172 |
分類実施年度 | 平成23年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素および塩素を含んでいない有機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
危険 |
H301 |
P301+P310
P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
ラットのLD50値として3件のデータ[55 mg/kg bw(NTP TOX 32(1993))、84.9 mg/kg(雄)、68.3 mg/kg(雌)(EPA RED(1997)]は全て区分3に該当する。なお、EU分類はT; R25(EC-JRC(ESIS)(Access on Nov. 2011))である。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - | ラットのLD50値は >2000 mg/kg(EPA RED(1997))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分1 |
危険 |
H330 |
P304+P340
P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
ラットLC50値は0.0077 mg/L/4h(EPA RED(1997))であるとの報告に基づき、区分1とした。なお、粒度、設定用量と測定濃度との乖離など試験法の問題点が指摘されているが最終的に強い毒性があると判断している(EPA RED(1997))ことから、本データを分類に用いた。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 |
P302+P352
P332+P313 P264 P280 P321 P362 |
ウサギを用いた皮膚刺激性試験(Draize method)において、皮膚一次刺激指数(PII)は2≦PII≦5で、中等度~重度の刺激物(a moderate to severe dermal irritant)との評価結果(EPA RED(1997))に基づき、区分2とした。なお、EU分類はC;R34(EC-JRC(ESIS)(Access on Nov. 2011))である。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
ウサギ6匹に50 mgを適用直後から全動物が不穏状態となり、10分経過後に重度の発赤(壊死)、中等度の浮腫および多量の分泌物を伴う重度の刺激症状を呈した。適用1時間後に6匹全例が一律に示した反応から腐食性物質と判定された(HSDB(2010))ことにより区分1とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 |
P302+P352
P333+P313 P261 P272 P280 P321 P363 P501 |
本物質を含む抗菌剤Cytox3522の5%溶液のモルモットを用いたマキシマイゼーション試験において、本物質0.1%溶液による惹起処置で陽性率100%(20/20)を示し、強い感作性があるとの報告(NTP TOX 32(1993))に基づき、区分1とした。なお、EU分類ではR43(EC-JRC(ESIS)(Access on Nov. 2011))である。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 |
- |
- | - | マウスに経口投与後の末梢血および腹腔内投与後の骨髄を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)において、いずれも陰性の報告(NTP DB(Access on Nov. 2011)、EPA RED(1997))に基づき区分外とした。なお、in vitro試験としては、エームス試験で陰性(NTP DB(1986)、EPA RED(1997))、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陽性(EPA RED(1997))、マウスリンフォーマ試験で陽性の結果(EPA RED(1997))がそれぞれ報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | EPAの発がん性評価でグループDに分類されている(EPA RED(1997))ことから「分類できない」とした。なお、マウスを用いた78週の強制経口投与試験において雄の肺胞腺腫が有意に増加したとの報告、ラットを用いた2年間の強制経口投与試験において、雄に副腎の褐色細胞腫(良性腫瘍と悪性腫瘍の合計)の発生増加が認められた(ただし、統計学的に有意な増加ではない)との報告がある(EPA RED(1997))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 |
- |
- | - |
ラットに経口投与による二世代生殖試験において、呼吸困難、立毛、腹部膨満の症状、および高用量群では死亡例が発生したが、交尾期間、性周期、受胎率、妊娠率などの生殖指標、および生存出生仔数、授乳期間中の仔の生存率などの仔の発生指標に悪影響は認められなかった(EPA RED(1997))。一方、ラットおよびウサギの器官形成期または妊娠期間中に経口投与した発生毒性試験において、ラットでは母動物の体重および摂餌量の僅かな低下、ウサギでは高用量の母動物に呼吸困難、運動失調、活動低下、正向反射の消失、振戦などの症状、および死亡例が認められたが、両動物種とも妊娠率、黄体数、着床数、着床前後の胚損失率などの指標に影響はなく、催奇形性を示す所見も得られなかった(EPA RED(1997))。以上より、親動物の性機能・生殖能に対する悪影響および仔の発生に及ぼす悪影響のいずれも見出されなかったことから区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(全身毒性) |
警告 |
H371 |
P309+P311
P260 P264 P270 P405 P501 |
ラットの急性経口毒性試験(用量:50.1、63.1、79.4、100、126、158 mg/kg)において、食欲と活動の低下、脱力と虚脱の増強が投与後14日間の観察期間で認められ、死亡は50 mg/kg以上の投与群で、投与後1~24時間で発生した(HSDB(2010))。また、ウサギの急性経皮毒性試験(用量:158、251、398、631、1000 mg/kg)では、食欲と活動の低下、進行性脱力、虚脱が投与後14日間で観察され、死亡は398 mg/kg以上の投与群で発生した(HSDB(2010))。両経路とも得られたデータから標的臓器の特定は困難であり、また、経口、経皮両経路共に用量はガイダンス値区分1相当であるが、List 2のデータであることから区分2(全身毒性)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(血液系) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
ラットの13週間経口投与試験(0、1、2、4、8、および16 mg/kg /day)において、雄4 mg/kg以上及び雌の8 mg/kg以上の投与群で、赤血球数、ヘモグロビン濃度およびヘマトクリット値の減少により裏付けられた貧血の所見が得られており(NTP DB C61916(1995))、イヌの52週間経口投与試験(0, 0.5, 2.0 or 5.0 mg/kg/day)では、5 mg/kg/day群で赤血球数、ヘモグロビン濃度およびヘマトクリット値が僅かながら低値を示した(EPA RED(1997))。これらの影響は用量的にガイダンス値区分1に相当することから、区分1(血液系)とした。なお、ラットの13週間経口投与試験では主に扁平上皮粘膜過形成と角質増殖から成る前胃への影響が認められているが、当該物質は強い刺激性物質であり、気道の変化は強制経口投与の手技による被験物質との接触と考察していることから、胃と気道の所見は分類に採用しなかった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
甲殻類(ミシッドシュリンプ)での96時間LC50 = 0.036 mg/L(U.S. EPA: RED, 1996; AQUIRE, 2012)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存点検, 1995))、甲殻類(オオミジンコ)のNOEC = 5.8 ppb(U.S. EPA: RED, 1996)から、区分1となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存点検, 1995))、甲殻類(ミシッドシュリンプ)の96時間LC50 = 0.036 mg/L、魚類の96時間LC50 = 0.089 mg/L(ともに、U.S. EPA: RED, 1996; AQUIRE, 2012)であることから、区分1となる。 以上の結果から、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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