項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 32536-52-0 |
名称 | オクタブロモジフェニルエーテル |
物質ID | 23A5104 |
分類実施年度 | 平成23年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 |
- |
- | - | Not combustible.(ICSC((2008))という情報および用途が「難燃剤」(15911の化学商品(2011))、「Flame retardants and fire preventing agents」 .(IUCLID(2000))であるため、本物質は不燃性物質と判断し区分外とした。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 |
- |
- | - | Not combustible.(ICSC((2008))という情報および用途が「難燃剤」(15911の化学商品(2011))、「Flame retardants and fire preventing agents」 .(IUCLID(2000))であるため、本物質は不燃性物質と判断し区分外とした。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 |
- |
- | - | Not combustible.(ICSC((2008))という情報および用途が「難燃剤」(15911の化学商品(2011))、「Flame retardants and fire preventing agents」 .(IUCLID(2000))であるため、本物質は不燃性物質と判断し区分外とした。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素および臭素を含む有機化合物であるが、これらの元素が炭素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - | ラットのLD50値として4件のデータ(>28000 mg/kg、>10000 mg/kg、> 5000 mg/kg、>5000 mg/kg)(EU-RAR(2003))はいずれも区分外に相当する。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - | ウサギに2000 mg/kgの投与で死亡はなく、LD50値は>2000 mg/kg(EU-RAR(2003))との報告に基づき区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 |
- |
- | - | ラットのLC50値は>15 mg/L/4h(粉塵)(EU-RAR(2003))に基づき区分外とした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - |
ウサギ6匹の皮膚に試験物質500 mgを24時間適用した試験(GLP準拠)で、適用後24時間に3匹が軽度の紅斑(グレード1)、2匹が非常に軽度の浮腫(グレード1)を示したが、72時間後には消失した(EU-RAR(2003))との結果に基づき、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 |
- |
- | - |
ウサギの眼に100 mgを適用した試験(GLP準拠)で、軽度かつ一過性の刺激が生じ、適用1時間後のみグレード1の結膜発赤が観察されたが、その他は7日目までの各観察時点で陽性反応は認められなかった(EU-RAR(2003))ことから、区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 |
- |
- | - | モルモットを用いた皮膚感作性試験(Magnusson and Kligman test: OECD TG406, GLP)において、感作性は認められず、当該物質は皮膚感作性物質ではないと結論付けられている(EU-RAR(2003))ことに基づき区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 |
- |
- | - | マウスに経口投与による末梢血および骨髄を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)において陰性の結果(NTP DB(Access on July 2011))に基づき区分外とした。なお、in vitro試験として、エームス試験およびマウスの末梢血リンパ球を用いた染色体異常試験ではいずれも陰性(EU-RAR(2003))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B |
危険 |
H360 |
P308+P313
P201 P202 P281 P405 P501 |
妊娠ラットの器官形成期に経口投与した試験において、母動物に一般毒性として体重増加抑制が認められた高用量(25 mg/kg/day)で高率の胚吸収が観察され、さらに後肢の奇形、側脳室の軽度拡張、肩甲骨の奇形と骨化不全の発生率が有意に増加したの記載がある(EU-RAR(2003))。これらの発生毒性は母体毒性とは関連がない可能性が示唆されることから、EU分類ではRepr. Cat. 2; R61とした(EU-RAR(2003))との記載もあることから区分1Bとした。なお、ウサギの器官形成期に経口投与した試験では、催奇形性は認められなかったが、母動物が体重増加抑制を示した用量で少数例ながら早産の発生が観察されている(EU-RAR(2003))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - | ラットに5000 mg/kgを経口投与した急性毒性試験(GLP準拠)で、投与直後から1時間までに活動低下が観察されたが、死亡はなく、最終の剖検時に試験物質に関連する病変は認められなかったとの報告(EU-RAR(2003))から、ガイダンス値上限を大きく超えた用量での所見であり、経口経路では区分外相当と判断される。一方、ラットに吸入ばく露(粉塵)した急性毒性試験では、著しい毒性兆候は見られず、2 mg/L/1h(0.5 mg/L/4h)で運動低下や斜視、60 mg/L/1h(15 mg/L/4h)で頻呼吸、別の試験では1日後に4.33 mg/L/4hで眼と鼻に痂皮が各1匹ずつ観察されたと報告されている(EU-RAR(2003))。しかし、いずれの試験もそれ以上の記述はなく、データ不足のため「分類できない」とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓)、区分2(肺) |
危険 警告 |
H372
H373 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
ラットを用いた試験において、28日間混餌投与の100 ppm(8.1mg/kg/day、90日換算:2.5~2.6 mg/kg/day)以上で、好酸性円形小体を含む微細顆粒構造を伴う肝実質細胞の小葉中心または中間帯の肥大、90日間混餌投与の100 ppm(7.2~8.3 mg/kg/day)以上で肝細胞細胞質顆粒性変化と1000 ppm(73.7~85.6 mg/kg/day)以上で脂肪変性を示す細胞質空胞化、14日間吸入ばく露(粉塵)の3.7 mg/m3(1日6時間90日換算:0.767 mg/m3)以上で肝細胞の限局性~散在性細胞質肥大および限局性好酸性変性、肝小葉中心領域の壊死、90日間吸入ばく露の16 mg/m2以上で用量依存的な小葉中心性肝細胞肥大、がそれぞれ観察され(EU-RAR(2003))、用量的にガイダンス値区分1の範囲に相当することから、区分1(肝臓)とした。さらに、ラットの90日間吸入ばく露(粉塵)試験においては、ガイダンス値範囲区分2の上限に相当する202 mg/m3での肺胞組織球の増殖、それ以下の用量でも軽微ながら肺の慢性活動性炎症が観察され、剖検で気管支または縦隔リンパ節の硬化や肥大、また、これらのリンパ節で肉芽腫性の炎症が報告されている(EU-RAR(2003))ことから、区分2(肺)とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 |
- |
- | - | 藻類、甲殻類、魚類いずれにおいても、水溶解度(1.11E-08 mg/L; PHYSPROP Database, 2009)付近までの濃度において、影響がみられていないことから、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分4 |
- |
H413 |
P273
P501 |
藻類、甲殻類において、水溶解度までの濃度で慢性水生毒性があるとの報告は得られていない。急性毒性についても3つの栄養段階において全て区分外相当であるが、難水溶性であり(水溶解度:1.11E-08 mg/L(PHYSPROP Database, 2009))、急速分解性がなく(OECD 301C:BOD 0%(EU-RAR, 2003))、log Kow > 4(8.71(PHYSPROP Database, 2009))であることから、区分4とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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