項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 304-20-1 |
名称 | ヒドララジン塩酸塩 |
物質ID | 23A5059 |
分類実施年度 | 平成23年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類できない |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団(隣接した窒素原子)を含むがデータがなく分類できない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団(隣接した窒素原子)を含むがデータがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素およびフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、塩素はアミンとイオン結合した塩素イオンであり、他物質の酸化には寄与しないと考えられる。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
危険 |
H301 |
P301+P310
P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
ラットのLD50値は雄 320 mg/kg、雌 280 mg/kgと報告され(IARC 24(1980))、それぞれ区分4及び区分3に該当するが、危険性の高い方の区分を採り区分3とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。なお、本物質遊離塩基であるヒドララジンのばく露を受けた1人の薬剤師が喘息を発症し、特殊な吸入誘発試験において遅発性喘息反応と気管支反応の増強が見られ、職業喘息の診断が確認されたとの報告(HSDB(2005))がある。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 |
P302+P352
P333+P313 P261 P272 P280 P321 P363 P501 |
感作性物質としてContact Dermatitis(Frosch)(4th, 2006)に掲載されているので区分1とした。なお、本物質は強力な感作性物質と考えられているヒドラジンとの交差感作反応がしばしば見られる(Contact Dermatitis(Frosch)(4th, 2006)、List1相当)。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。なお、本物質か本物質遊離塩基か不明であるが、エームス試験で陽性(IARC 24(1980))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | マウスの生涯にわたる飲水投与試験で肺腫瘍発生率の有意な増加が報告されているが、プロトコールが特殊な試験で結果の分析も適切ではなく、データの解釈は難しいとのコメントが付されている(IARC 24(1980))。一方、ヒトの疫学データも不十分なため分類できない。なお、本物質の遊離塩基であるヒドララジンは、IARCの発がん性評価でグループ3に分類されており、本分類では「分類できない」に該当する。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 |
P308+P313
P201 P202 P281 P405 P501 |
動物実験(マウス)で催奇形性が報告され(医療用医薬品集(2010)、List1相当)、また本物質の遊離塩基であるヒドララジンもマウスで催奇形性を示し、口蓋裂、および顔面骨・頭蓋骨の奇形が報告されており(HSDB(2005))、いずれも親動物の一般毒性は不明であるため区分2とした。なお、ヒトでも胎児に経胎盤的に移行し、新生児に血小板減少等を起こすおそれがあると(医療用医薬品集(2010))記載されている。また、乳婦に対する注意として、ヒト母乳中への移行により投与中は授乳を避けさせるとの記載(医療用医薬品集(2010))がある一方、遊離塩基であるヒドララジンは投与による乳汁中濃度が極めて低く、授乳期間中の安全性を示唆している(HSDB(2005))との記述もある。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(心臓血管系) |
危険 |
H370 |
P307+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
本物質の遊離塩基であるヒドララジンの情報として、急性中毒の臨床的特徴は著しい血圧降下と反射性頻拍症を伴う低血圧であり、心血管系の変化が見られ、心悸亢進、冠動脈不全悪化、心電図による虚血性変化、狭心症、心筋梗塞および突然死の発生の可能性が記載されている(PIM 264(1996)、List1相当)。また、27歳女性の自殺企図によるエタノール中毒が重なった中毒症例では、軽度の低血圧と酸血症が見られ、ECGにより心筋虚血が示唆されたと報告されている(PIM 264(1996))。以上の知見に基づき、区分1(心臓血管系)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(免疫系、血液) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
長期使用に関連する播種性エリテマトーデス類似症候群(リウマチ性症候群)の発症を確認できる知見は数多くあり、当該物質による治療を受けた患者では繰り返し紅斑性狼瘡細胞が認められており(IARC 24(1980))、医薬品添付文書にも重大な副作用として全身性エリテマトーデス様症状(発熱、紅斑、関節痛、胸部痛等)の記載がある(医療用医薬品集(2010))ことから、区分1(免疫系)とした。また、ラットに60~120 mg/kg/dayを4週間経口投与(90日換算:18.5~36.9 mg/kg/day)、または60 mg/kg/dayを13~26週間経口投与した試験で、貧血、脾臓のヘモジデリン沈着が観察され(IARC 24(1980))、医薬品添付文書にも重大な副作用として溶血性貧血、汎血球減少を起こす(医療用医薬品集(2010))など、ヒトの情報もあることから、区分1(血液)とした。以上より、分類結果は区分1(免疫系、血液)となる。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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