GHS分類結果

View this page in English



一般情報
項目 情報
CAS登録番号 328-84-7
名称 1,2-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン
物質ID 23A5025
分類実施年度 平成23年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P403+P235
P210
P280
P501
引火点72℃ [密閉式](IUCLID(2000))は > 60℃ かつ ≦93℃ であることから、区分4に該当する。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は>600℃であり(IUCLID(2000))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - フッ素および塩素を含む有機化合物であるが、これらの元素が炭素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値として4件のデータ(1150 mg/kg、3288 mg/kg(雄)、2896 mg/kg(雌)、2956 mg/kg)(US EPA/HPV(2008)、List1相当)があり、1件が区分4、3件がJIS分類基準の区分外に該当することから、該当数の多いJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値は>7390 mg/kg(USEPA/HPV(2008))、ウサギのLD50値は>5000 mg/kg(US EPA/HPV(2008))のデータが2件あり、全て区分外に該当している。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - ラットLC50値は>15.86 mg/L/4h(>1871 ppm/4h)(US EPA/HPV(2008))と報告されているが、このデータのみでは区分を特定できないので分類できない。なお、試験濃度(1871 ppm)が飽和蒸気圧濃度(3105 ppm)の90%より低いので、ほとんどミストが混在しない蒸気として気体の基準値を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P264
P280
P321
P362
ウサギの皮膚に試験物質原液0.5 mLを閉塞適用した試験において、Pll(皮膚一次刺激指数)は2.75、また、ウサギの皮膚に試験物質原液0.5 mLを24時間の閉塞適用による別の試験ではPll は4.3であり、いずれも中等度の刺激性(moderately irritating)と評価(US EPA/HPV(2008))されており、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外
-
-
- - ウサギの眼に試験物質原液0.1 mLを適用したドレイズ試験で、刺激性なし(not irritating)と評価されている結果(US EPA/HPV(2008))。また、ウサギの結膜嚢に試験物質原液0.1 mLを適用した別の試験では軽度の刺激性(slightly irritating)との評価であったが、その影響は6匹中1匹の結膜におけるスコア2のみで、72時間以内に回復している(US EPA/HPV(2008))。以上の結果により区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - モルモットを用いた皮膚感作性試験(Buehler test)において、誘導後の惹起段階で局所性(経皮)および全身性(皮内)の両惹起法とも陽性率は0%(0/9)であり、当該物質はモルモットにおいて感作物質ではないと結論されている(US EPA/HPV(2008))が、この試験はGLPに準拠したものではなく、他に情報もないことから分類できないとした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験で陰性の結果(安衛法 変異原データ集 補遺3版(2005)、USEPA/HPV(2008))が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットの交配前から妊娠、分娩、F1仔の離乳まで経口投与した生殖試験において、親動物への影響として肝臓および腎臓の重量変化などが観察されたが、生殖毒性に言及されていない(US EPA/HPV(2008))ことから、性機能および生殖能に対する悪影響はなかったものと判断される。しかし、妊娠末期の胎仔検査のデータはなく、催奇形性を含む仔の発生に及ぼす影響に関しては不明であり、データ不足のため「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性)


警告
H335 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ラットに8.59 mg/Lまたは15.86 mg/Lを吸入(蒸気)ばく露後14日間の観察期間中に、乾性ラ音、粘液状または赤色の鼻分泌物、努力性呼吸が観察され、剖検で肺の褪色が認められたが、死亡はなかった(US EPA/HPV(2008))。以上の結果から区分3(気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットに7.5~120 mg/kg/dayを14日間経口投与した試験(90日換算値:1.2~18.7 mg/kg/day)において、肝臓重量の増加を除き投与に関連する変化は認められなかった(US EPA/HPV(2008))。また、雌雄ラットの交配前から仔の離乳までの90日間の経口投与試験(5~45 mg/kg/day)において、親動物で肝臓および腎臓の重量の増加が観察されたが、その他の影響は認められず、NOAELは45 mg/kg/dayと報告されている(US EPA/HPV(2008))。以上の両試験とも本物質投与による悪影響は認められていないが、試験用量がいずれもガイダンス値の範囲内にあり、ガイダンス値上限付近での影響については不明である。したがって、データ不足のため「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

To GHS Information