項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 100-43-6 |
名称 | 4-ビニルピリジン |
物質ID | 23A5015 |
分類実施年度 | 平成23年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 |
警告 |
H226 |
P303+P361+P353
P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点50℃ [密閉式](GESTIS(Access on Jan. 2011))は ≧ 23℃ かつ ≦60℃ であることから、区分3に該当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 自己反応性に関わる原子団(不飽和結合)を含むが、データがないため分類できない。なお、UNRTDG(UN3073:ビニルピリジン類安定剤入り)はクラス6.1副次危険3、8PGIIであり、安定剤が入っているものは自己反応性に該当しないためタイプG相当と考えられる。また、安定剤が入っていないものについては国連危険物輸送では輸送禁止物質に該当するため、自己反応性はタイプAになると判断される。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は440℃であり(GESTIS(Access on Jan. 2011))、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素および塩素を含んでいない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
危険 |
H301 |
P301+P310
P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
ラットのLD50値は100-200 mg/kg(PATTY(5th, 2001))であるとの報告に基づき、区分3とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | モルモットのLD50値は<500 mg/kg bw(PATTY(5th, 2001))との報告があるが、このデータのみでは区分を特定できないのでデータ不足で分類できないとした。なお、区分3以下の区分に該当する。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分1 |
危険 |
H330 |
P304+P340
P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
マウスのLC50値は0.38 mg/L/2h = 0.27 mg/L/4h = 62.79 ppm/4h(HSDB(2002))に基づき、区分1とした。なお、毒性値(0.38 mg/L = 88.4 ppm)が飽和蒸気圧濃度(2237 ppm)の90%より低いため、気体の基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 |
P302+P352
P332+P313 P264 P280 P321 P362 |
ウサギを用いた試験で重度の刺激性(severe irritation)との評価結果(PATTY(5th, 2001))に基づき区分2とした。なお、ビニルピリジンの情報として、皮膚に直接接触すると灼熱痛に続きかなり重度の熱傷が生じる(HSDB(2002))との記載もある。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A |
警告 |
H319 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 P280 |
ウサギの眼に試験物質原液を滴下により、重度の刺激(severe irritation)起こした(PATTY(5th, 2001))との報告に基づき、区分2Aとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 |
P302+P352
P333+P313 P261 P272 P280 P321 P363 P501 |
本物質は感作性物質としてContact Dermatitis(Frosch)(4th, 2006)に掲載されている。また、マウスのLLNA法による皮膚感作性試験ではリンパ節細胞の増殖が3倍以上見られたとの陽性結果(HSDB(2002))が報告され、一方ヒトでも本物質によるばく露の結果として皮膚感作性が認められたとする報告(NITE初期リスク評価書 18(2005)、PATTY(5th, 2001)、HSDB(2002))が複数ある。以上の知見に基づき区分1とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験では、エームス試験で陰性の結果が得られている(PATTY(5th, 2001))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) |
警告 |
H335 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
ヒトで実験中に当該物質に暴露され、一過性の眼、鼻及び咽頭への軽度の刺激性(PATTY(5th, 2001))及び一過性の粘膜刺激性が見られたの記載(HSDB(2002))がある。また、ラットやマウスを用いた試験において呼吸亢進や呼吸障害が生じたとの報告(HSDB(2002))から、区分3(気道刺激性)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
魚類(メダカ)の96時間LC50 = 1.0mg/L(環境省生態影響試験, 2007)から、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解、BODによる分解度:0%(既存点検, 1985)、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間EC50=0.86mg/L(環境省生態影響試験, 2007)であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解、BODによる分解度:0%(既存点検, 1985)、魚類(メダカ)の96時間LC50=1.0mg/L(環境省生態影響試験, 2007)であることから、区分1となる。 以上の結果を比較し、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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