名称:1,3-プロパンスルトン
CAS番号:1120-71-4
物質ID: | 22B4528 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、硫黄原子に結合する酸素原子を含むがデータがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50のデータが2件(157、350 mg/kg(DFGMAK-Doc vol. 4(1992))あり、区分3および区分4であることから危険性の高い区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギLD50値が660 mg/kg(DFGMAK-Doc vol. 4(1992))により区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | 実験動物に対して皮膚刺激性、ヒトで接触皮膚炎(DFGOT, vol.4, 1992)との記述があるが、引用はpersonal communicationであることからデータ不足で分類できないとした。なお、ウサギを用いた試験で「mild」(RTECS(2009))との記載がある。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足で分類できない。なお、List3の情報として、ヒトで眼を軽度に刺激する(ICSC(J)(2004))、眼刺激性がある(HSFS(2000)、SITTIG(4th, 2002))との記述がある。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウスの腹腔内投与での末梢血を用いた小核試験(体細胞in vivo 変異原性試験)で陽性(Mutat Res., 389, 3-122, 1997)の結果に基づき区分2とした。なお、ラットの脳細胞を用いたDNA切断試験(alkaline elution assay)で陽性(体細胞in vivo 遺伝毒性試験)(IARC 71(1999))の報告があり、in vitro試験として、エームス試験で陽性、CHL細胞を用いた染色体異常試験で陽性の結果(DFGMAK-Doc. 4(1992))が報告されている。 | |
6 | 発がん性 | 区分1B | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
発がん性評価において、IARCによるグループ2B(IARC 71(1999))、産衛学会による第2群B(産衛学会勧告(2010))、ACGIHによるA3(ACGIH-TLV(2010))の各評価機関の分類によれば区分2相当となる。しかし、動物試験ではおおよそ半年から1年間の経口ばく露により、種ーの臓器に局所性および全身性の腫瘍を高頻度に発生させ、単回投与(経皮)でも78週後にラットで発がん性が認められた(IARC 71(1999))と報告され、当該物質は動物試験において強力な発がん物質であると記載されている((DFGMAK-Doc. 4(1992)))ことから、区分1Bとした。なお、ヒトにおける情報として、ドイツの化学工場で1950年〜1970年に本物質にばく露された労働者20名の追跡調査(総数は不明)で大脳の膠芽細胞腫、腸の悪性腫瘍、造血器/リンパ系悪性腫瘍、腎細胞がんが報告され、これらの腫瘍は動物での発がん部位とよく一致していたとの報告(Toxicology Letters 151, 251-254(2004))がある。 | |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | 本物質による急性中毒として、ばく露早期のアパシー、進行性呼吸困難、血性下痢を特徴とし、時に振戦や痙攣を伴うことがある。用量に依存するが、ばく露されて6時間から数日後に死亡する。病理学的には出血性の肺水腫、重度の腸管出血、著しい脳浮腫が認められる。また、強い細胞毒性があり、壊死をおこすと記載されている(DFGMAK-Doc vol. 4(1992))が、ばく露対象がヒトか動物かが不明であり、投与経路、用量等の具体的記載もないのでデータ不足で分類できないとした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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