名称:4-(1-メチルエテニル)フェノール
CAS番号:4286-23-1
物質ID: | 22A4290 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 自己反応性に関わる原子団(不飽和結合)を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含む有機化合物であるが、この元素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値は585.8 mg/kg bw(OECD TG401、GLP準拠)(厚労省報告(Access on Jan. 2011))に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスの小核試験(OECD TG474)(in vivo変異原性試験)における陰性結果(SIAP(2009))に基づき区分外とした。なお、in vitroの試験については、エームス試験(OECD TG471、GLP準拠)において陰性の結果(厚労省報告(2002))、一方、CHL/IU細胞の染色体異常試験(OECD TG473、GLP準拠)については陽性の結果(厚労省報告(2002))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの経口投与簡易生殖毒性試験(OECD TG421、GLP準拠)で、親動物への毒性影響としては、60 mg/kg投与群の雄に投与後に一過性の流涎が散見され、雄雌に前胃粘膜の肥厚、前胃に扁平上皮の瀰漫性の過形成などの影響が認められた。生殖能への影響に関しては、雌の性周期、雌雄の交尾および受胎能に投与の影響は認められず、また、妊娠期間、分娩および哺育状態にも投与の影響はなく、仔に対しても、出生児の形態、生存ならびに体重には、投与の影響は認められなかった(厚労省報告(2002))。しかし、仔の発生に対する影響については、妊娠末期の胎児検査が行われていないのでデータ不十分であり、「分類できない」とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(全身毒性) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(全身毒性) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの急性経口投与毒性試験(OECD TG401、GLP準拠)において、投与後6時間から3日までに、雌雄の600 mg/kg群で3例、1200 mg/kg群で全例が死亡した。雌雄の600 mg/kg群の生存例で体重増加抑制が認められ、一般状態では、雌雄とも600 mg/kg以上の群で投与後1時間から6時間までに呼吸緩徐、体温低下、横臥、自発運動の減少、外尿道口周囲被毛の汚れ等の毒性徴候が現れ、剖検では、雌の600および1200 mg/kg投与群の死亡例で腺胃または前胃粘膜の暗赤色斑が報告されているが、生存例では雌雄とも変化は認められなかった(厚労省報告(Access on Jan. 2011))。以上の所見はガイダンス値区分2に相当する用量範囲での影響であるが、このデータのみでは標的臓器の特定が困難なため、区分2(全身毒性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの28日間反復経口投与毒性試験(化審法ガイドライン、GLP準拠)の結果、ガイダンス値範囲内の用量における病理学的所見として、剖検時に400 mg/kg投与群で前胃の肥厚、100 mg/kg(90日換算値:31.1 mg/kg/day)以上の投与群で前胃の扁平上皮過形成、および胃の境界縁における扁平上皮過形成が認められた(厚労省報告(Access on Jan. 2011))。また、300 mg/kg(90日換算値:93.3 mg/kg/day)以上の投与群の雌および400 mg/kg(90日換算値:124.4 mg/kg/day)投与群の雄で肝臓の小葉周辺性脂肪化が認められた(厚労省報告(Access on Jan. 2011))。胃の所見については、本物質の刺激性は不明であるが、刺激による局所影響、または胃管を用いた反復経口投与による物理的影響の可能性を否定できず、分類の根拠としなかった。一方、ガイダンス値範囲の上限付近の用量である300〜400 mg/kg(90日換算値:93.3〜124.4 mg/kg/day)で、肝臓重量の高値と小葉周辺性脂肪化が認められた(厚労省報告(Access on Jan. 2011))が、この所見が重大な毒性影響かどうかについては、さらに高用量でのデータはなく、提供されたデータのみでは判断できない。以上より、データ不足のため「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 4.1 mg/L(環境庁生態影響試験, 1999)から区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分2であり、急速分解性がない(難分解、BODによる分解度:0%(既存点検, 2002))ことから区分2とした。 | |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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