名称:ジフェニルジスルファン
CAS番号:882-33-7
物質ID: | 22A4277 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素および塩素を含んでいない有機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた試験(OECD TG423、GLP準拠)の結果、概略のLD50値は >300 mg/kg、かつ≦2000 mg/kgと考えられるとの報告(厚労省報告(2004))があることから区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、エームス試験(厚労省報告(2004)、JECFA No.973(2000))およびチャイニーズハムスターCHL細胞を用いた染色体異常試験(厚労省報告(2004))で陰性の結果の報告がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた経口による反復投与毒性/生殖発生毒性併合試験(OECD TG422、GLP準拠)の親動物に一般毒性が示された用量で、生殖機能検査において性周期、交尾率、受胎率、分娩率、妊娠期間、黄体数、着床数、着床率、出生率、分娩および哺育行動のいずれも投与に関連する変化は認められず、新生仔の検査においても出生仔数、出産生子数、性比、出生率、新生仔の4日生存率、外表、一般状態、体重および剖検で投与に関連する変化は認められなかった(厚労省報告(2004))。しかし催奇形性を含む仔の発生に関するデータが不十分であるためデータ不足で分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG423、GLP準拠)で、300 mg/kg投与群では死亡、一般状態、剖検で投与に関する異常は認められなかった。2000 mg/kg投与群ではるい痩、横臥位、円背位、自発運動の低下、緩徐呼吸が見られ、死亡・瀕死期殺動物の剖検で全例で腺胃の出血、前胃の隆起巣と壁の肥厚が認められた。生存動物でも前胃の隆起巣が認められたが(厚労省報告(2004))、これらの変化は投与による胃粘膜への刺激性が示唆され死亡あるいは衰弱の原因と考えられたと記述されている(厚労省報告(2004))。また、死亡動物で胸腺および脾臓の小型化、生存動物で胸腺の小型化が認められたが、これらの変化も衰弱・ストレスに起因すると考えられたとの記述がある(厚労省報告(2004))。以上から胃への影響は局所影響と見なされ、ストレスによる死亡であることから分類根拠に採用せず、従って他の投与経路の報告もないことから分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(造血系) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(造血系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経口による反復投与毒性/生殖発生毒性併合試験(OECD TG422、GLP準拠)で、30 mg/kg/day(90日換算:約13 mg/kg/day)群の雌雄で脾臓重量の増加、病理組織学検査では雌雄で脾臓のヘモジデリン沈着および赤血球系髄外造血の増強、雌で大腿骨骨髄の赤血球系造血細胞の増加が認められた。造血系に関連すると考えられる血液学的変化として、雌雄で赤血球数の低値、雄でヘモグロビン濃度の低値、網赤血球数の高値など貧血を示唆する変化が認められたとの記述(厚労省報告(2004))があることから区分2(造血系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50 = 0.0085 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、急速分解性がない(既存点検, 2002、BIOWIN)ことから、区分1とした。 | |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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