名称:チオグリコール酸 2-エチルヘキシル
CAS番号:7659-86-1
物質ID: | 22A4159 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体である(GESTIS(Access on Aug. 2010))。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体である(GESTIS(Access on Aug. 2010))。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体である(GESTIS(Access on Aug. 2010))。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点56℃ [密閉式](GESTIS(Access on Aug. 2010))は ≧ 23℃ かつ ≦60℃ であることから、区分3に該当する。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体である(GESTIS(Access on Aug. 2010))。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体である(GESTIS(Access on Aug. 2010))。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含む有機化合物であるが、この元素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体である(GESTIS(Access on Aug. 2010))。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値として得られた4件(390、348、303(雄)、334(雌)mg/kg bw)のデータ(IUCLID(2000))が全て区分4に該当するため、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値は >2000 mg/kg bwで2000 mg/kgにおける死亡率が20%(IUCLID(2000))との報告に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5あるいは区分外)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体である(GESTIS(Access on Aug. 2010))。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | ラットのLCLoとして >0.51 mg/L/6h(0.765 mg/L/4h)(IUCLID(2000))があるが、このデータのみでは区分を特定できないので分類できない。なお、ばく濃度は(0.51 mg/L)は飽和蒸気圧濃度(0.15 mg/L)を超えるので、粉塵/ミストの区分基準値を適用した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用いた試験(OECD TG404、GLP準拠)において、投与後24、48、72時間の各動物(3匹)の平均スコア値は、紅斑について1.3、1.7、1.3、浮腫について0.0、0.0、0.3で、それぞれ6日目および3日目までに回復し、軽度の刺激性(slightly irritating)との評価(IUCLID(2000))であった。試験動物3匹のうち少なくとも2匹で、紅斑または浮腫の平均スコア値が1.5未満であることから区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギ3匹を用いた眼刺激性試験(OECD TG405、GLP準拠)において、刺激性の最大平均スコア(Modified Maximum Average Score)は0/110(ECETOC TR 48(1998))であり、眼に反応を認めず、刺激性なし(not irritating)との結果(IUCLID(2000))に基づき、区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いた皮膚感作性試験(Guinea pig maximization test; OECD 406、GLP準拠)において、陽性率50%(5/10)で感作性あり(sensitizing))との報告(IUCLID(2000))に基づき、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo 試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro 試験として、エームス試験で陰性(IUCLID(2000))、チャイニーズハムスターのV79細胞を用いた染色体異常試験では曖昧な結果(IUCLID(2000))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットに0.51 mg/L/6h(0.765 mg/L/4h)を吸入ばく露により、死亡および症状もなく、剖検で異常も見られなかったとの報告(IUCLID(2000))、また、ラットに2000 mg/kgを経皮投与後2日目に自発運動の著しい低下が認められたが生存例では5日目以降は回復、剖検で異常はなく死亡率は20%であったとの報告(IUCLID(2000))があるが、いずれもデータ不足で分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットに4週間混餌投与した試験において、白血球数とリンパ球数の有意な低下、腎臓と肝臓重量の有意な増加が認められたものの、高用量群の2000 ppm(90日換算:52.3 mg/kg/day)まで、体重増加、摂餌量、一般状態に影響なく、さらに病理組織学的にも各臓器に試験物質投与による悪影響は見出されていない(IUCLID(2000))。しかし、試験用量が全てガイダンス値範囲内のため、この結果からは分類できない。その他には、ラットの14日間混餌投与試験、ラットおよびモルモットの2週間反復経皮投与試験の情報(IUCLID(2000))があるが、14日間混餌投与試験は1群雌雄各2匹と動物数が少ない予備試験であり、2週間反復経皮投与試験は1用量のみで結果についても詳細な記載がなく、いずれもデータ不足として分類に用いなかった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.38 mg/L(SIDS, 2010)から区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、急速分解性がない(BODによる分解度:80、8、7%(既存点検, 2001))ことから、区分1とした。 | |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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