名称:ノルマル-ウンデカン
CAS番号:1120-21-4
物質ID: | 22A4137 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点65℃(149°F)[開放式](HSDB(2003))は所定の密閉式測定法では引火点≧23℃≦60℃に該当すると判断できるので区分3とした。なお、UN2330(ノルマルウンデカン)はクラス3PGIII(IMDG;引火点60℃(cc))である。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点は240℃(ホンメル(1996))であり、常温で発火しないと思われる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素及び塩素を含んでいない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値は雌雄ともに、>2000 mg/kg、かつ死亡も認められていないこと(厚労省報告(access on Aug. 2010))に基づき区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | ラットLC50値は >442 ppm/8h(= 625 ppm/4h)との報告(EHC 187(1996))があるが、このデータでは区分を特定できないため分類できない。なお、試験濃度(442 ppm)が飽和蒸気圧濃度(542 ppm)の90%未満のため、気体の基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | ヒトでウンデカンの職業ばく露により皮膚刺激を起こすことがある(PATTY(5th,2001))とされる一方、ヒト被験者の試験で30%溶液を24時間適用し、刺激性が見られなかった(HSDB(2010))との報告もある。また、ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、刺激性はテトラデカンが最も強く、ヘプタデカン、ドデカン、およびウンデカンの順であったと報告されている(HSDB(2010))が、いずれもデータの詳細が不明なため「分類できない」とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | ヒトでウンデカンの職業ばく露は眼の刺激を起こすことがある(PATTY(5th,2001))との記述があるが、データ不十分で分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo試験のデータがないので分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験およびCHL/IU細胞を用いた染色体異常試験で陰性(厚労省報告(Access on Aug. 2010))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422, GLP)において、流涎、体重増加抑制など親動物の一般毒性が高用量群で認められたが、生殖能検査、分娩及び母性行動観察に投与による影響は認められず、新生児の生存性、一般状態観察及び剖検でも投与による影響は認められなかった(厚労省報告(Access on 8. 2010))。しかし、子の発生に関する影響の情報がないため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの急性経口毒性試験(OECD TG 401、GLP)において、2000 mg/kgの用量で雌雄とも死亡はなく、また、一般症状観察、体重推移、剖検及び病理組織学的検査により、ウンデカンによる影響は認められなかった(厚労省報告(access on Aug. 2010))ことから、経口では区分外相当となるが、当該物質は粘膜および上気道に刺激性があると記述されている(PATTY(5th,2001))ので、区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422, GLP)において、300 mg/kg以上の群で流涎、1000 mg/kg群で血液学的検査と血液化学的検査により一部の検査値の変化、肝臓重量の増加などの影響が認められたが、剖検及び病理組織学的検査では、ウンデカンによる影響は認められなかった(厚労省報告(Access on Aug. 2010))と報告されている。したがって、ガイダンス値範囲の上限(100 mg/kg/day)を超える300 mg/kg/day(90日換算:約150 mg/kg/day)の用量で重大な毒性影響がなく、経口経路では区分外相当となるが、他経路についてはデータがなく不明のため、特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類としては「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分1 | 危険 | H304: 飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P331: 無理に吐かせないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質は炭化水素であり、40℃における動粘性率は < 7 mm2/s(GESTIS(Access on Aug. 2010))、即ち、20.5 mm2/s以下であることから区分1とした。なお、ヒトが炭素数6〜16のパラフィンを直接吸入すると、肺炎、肺の水腫および出血を起こす可能性がある(HSDB(2003))と記載されている。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50 = 0.011 mg/L(環境省生態影響試験, 2004)であることから、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、LogPow = 6.5(PHYSPROP Database, 2011)より生物濃縮性が高いことが疑われることから、区分1とした。 | |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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