名称:ローダミンB
CAS番号:81-88-9
物質ID: | 22A4118 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 塩素を含んでいる有機化合物であるが、アミンとイオン結合している「塩素イオン」なので、酸化性があるとは考えられない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウスLD50値は887 mg/kg bw(RTECS(2006); TOERD9 Toxicological European Research.1, 23, 1978)であるとの報告に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足で分類できない。なお、自動車修理工場において本物質のパウダーを誤って床にこぼしてしまい、それに30分程度ばく露したヒトが、急性症状(皮膚のいたがゆさ)を訴えたという報告があるが、63%が4時間以内に、全員が24時間以内に症状が消散しており、一時的刺激で、重大な後遺症はないとされている(HSDB(2002)、The EFSA Journal 263(2005))。皮膚刺激性が示唆されるが、その他に区分を特定する十分な情報はない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足で分類できない。なお、自動車修理工場において本物質のパウダーを誤って床にこぼしてしまい、それに30分程度ばく露したヒトが、急性症状(眼の熱傷、過度な流涙)を訴えたという報告があるが、63%が4時間以内に、全員が24時間以内に症状が消散しており、一時的刺激で、重大な後遺症はないとされている(HSDB(2002)、The EFSA Journal 263(2005))。眼刺激性が示唆されるが、その他に区分を特定する十分な情報はない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo 試験のデータがなく分類できない。なお、エームス試験で陽性および陰性、ホエジカの線維芽細胞での染色体異常試験で陽性の結果があるが、エームス試験の陽性は不純物の影響によるとされている(The EFSA Journal 263(2005))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | IARCにおいてGroup 3(IARC 16(1978))であることから「分類できない」とした。ラット及びマウスの長期(約2年)の経口及び経皮投与試験において、本物質に発がん性があるとの証拠は得られていないとの報告がある(IARC 16(1978))ことから、分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足で分類できない。なお、マウス、ラット、ウサギ、イヌにおいて催奇形性が認められなかったとの報告が複数ある(HSDB(2002)、Birth Defects(3rd, 2000)、Teratogenic(12th, 2007))が、親の性機能、生殖能への影響が不明である。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
自動車修理工場において本物質のパウダーを誤って床にこぼしてしまい、それに30分程度ばく露したヒトが、急性症状(鼻の熱傷、胸の痛みや締め付けられるような感覚、咳、呼吸困難、のどの痛み、胸焼け)を訴えたという報告(HSDB(2002)、The EFSA Journal 263(2005))があることから、区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた18週間の混餌試験(0、0.1、0.25、0.5、1.0 or 2.0% ;100、250、500、1000 mg/kg/bw)において、最高用量を投与した群に肝障害が認められたのとの報告があるが(IARC 16(1987))、いずれも区分外の投与量であり、このデータのみでは分類できないため、データ不足により分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類 (オオミジンコ) の48時間LC50 = 22.9 mg/L (AQUIRE, 2011) から区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 | - | - | H412: 長期継続的影響によって水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分3であり、急速分解性がない(難分解、BODによる分解度:0%(既存点検, 1987))ことから区分3とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルラベル |
職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |