名称:トリメチルチオ尿素
CAS番号:2489-77-2
物質ID: | 22A4099 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:316 mg/kg bw(RTECS(2008):元文献 Progress Report for Contract No. NIH-NCI-E-C-72-3252, Submitted to the National Cancer Institute by Litton Bionetics, Inc.(Bethesda, MD)NCI-E-C-72-3252, 1973)に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質はチオ尿素誘導体であり、エチルブチルチオ尿素に感作された患者は本物質にも反応し、感作性物質として(Contact Dermatitis(Frosch)(4th, 2006))に掲載されていることから区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vivo試験のデータが無いので分類できない。なお、in vitro試験として、エームステストで陰性、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陰性、マウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験では陽性の結果(NTP DB(Access on Oct. 2010))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットおよびマウスに77週間経口投与後それぞれ29週および14週の観察期間を経過後に行った検査において、雌ラットでは用量依存的、かつ高用量群で有意な甲状腺濾胞細胞癌/腺腫の発生頻度の増加が見られ(対照群0/20、低用量群1/50、低用量群1/50、高用量群14/50)本物質が雌ラットで発がん性を有することが示された(NTP TR 129(1979))。しかし、雄ラットおよび雌雄マウスでは発がんの証拠が得られなかった(NTP TR 129(1979))ことから「分類できない」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットおよびマウスの77週間混餌投与試験において、雌ラットおよび雌雄マウスでの体重増加抑制を除き、ラットで高用量群の500 ppm(25 mg/kg/day)、マウスで高用量群の1000 ppm(150 mg/kg/day)まで、一般症状、死亡率、非腫瘍性病変の発生率などで対照群と比べ有意な差を示さなかった(NTP TR 129(1979))。したがって、マウスではガイダンス値範囲の上限を超えた用量150 mg/kg/dayで悪影響が認められず、経口経路では区分外相当となるが、他経路のデータがないため特定標的臓器毒性(反復ばく露)の分類としては「分類できない」とした。なお、上述の試験の予備試験として行われたラットおよびマウスの4週間混餌投与試験(NTP TR 129(1979))は、検査項目が不十分なため分類の対象としなかった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 甲殻類 (オオミジンコ) の48時間LC50 = 770 mg/L (AQUIRE, 2011) から区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性区分外であり、難水溶性ではない(水溶解度 = 13990 mg/L(PHYSPROP Database, 2011))ことから区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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