名称:テオブロミン(別名:2,6-ジヒドロキシ-3,7-ジメチルプリン)
CAS番号:83-67-0
物質ID: | 22A4081 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含む有機化合物であるが、この元素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値は 950 mg/kg bw(IARC 51(1991))との報告に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
チャイニーズハムスターに経口投与後の骨髄を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)における陽性結果(IARC 51(1991))に基づき区分2とした。なお、ラットに経口投与またはマウスに腹腔内投与による優性致死試験(生殖細胞in vivo 経世代変異原性試験)で陰性(IARC 51(1991))、チャイニーズハムスターに経口投与後の骨髄を用いて染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)で陰性であったが姉妹染色分体交換試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)では陽性であった(IARC 51(1991))。また、in vitro試験としてはエームス試験で陰性、染色体異常試験はヒトのリンパ球を用いた場合は陽性、チャイニーズハムスターの細胞では陰性がそれぞれ報告されている(IARC 51(1991))。 | |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | IARCでGroup 3に分類されている(IARC 51(1991))ことから「分類できない」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウスを用いて交配の1週間前から混餌投与した生殖試験において、少なくとも複数の生殖指標に対し影響を及ぼし、妊娠母体当りの生存出生仔の割合が対照群と比べ低下し、交差交配の結果から、雌では生殖能の重度の損傷、雄では異常精子の発生増加が見出された(NTP Report # RACB83073(1984))。また、妊娠マウスの器官形成期に腹腔内投与により、口蓋裂、指欠損の奇形の発生増加、妊娠ラットの器官形成期の経口投与においても奇形の発生が報告されている(IARC 51(1991)、Teratogenic (12th, 2007))。以上の親の生殖能または仔の発生に及ぼす影響は、親動物で一般毒性が発現していない中間用量群でも認められていることから区分1Bとした。なお、本物質を含むココアを用いた経口によるラット3世代生殖毒性試験では、生殖に対する悪影響は見られなかったとの報告もある(IARC 51(1991))。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(胸腺) | 危険 | H370: 臓器の障害(胸腺) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットに250-300 mg/kg bwを経口投与により完全な胸腺の萎縮を起こしたとの報告があり、標的器官として胸腺が記載されている(IARC 51(1991))。投与用量250-300 mg/kgはガイダンス値区分1に相当していることから、区分1(胸腺)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた90日間混餌投与試験において、唯一の変化は高用量(250 mg/kg/day)群の体重増加抑制と精巣重量の低下のみで、病理学的及び血液学的な変化は認められなかった(IARC 51(1991))と報告されている。また、ラットを用いた28日間および64週間の混餌投与試験では、それぞれ0.8%(90日換算用量:249 mg/kg/day)および0.5%(90日換算用量:250 mg/kg/day)の用量で重度の精巣萎縮が生じたと報告されている(IARC 51(1991))が、ガイダンス値範囲上限を超えた高用量での所見である。したがって、経口経路では区分外相当であるが、他の経路についてはデータがないことから、特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類としては「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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