名称:セカンダリ-ブチルアミン
CAS番号:13952-84-6
物質ID: | 22A4066 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 | 危険 | H225: 引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点-9℃ [密閉式](ICSC(1999))は < 23℃ であり、かつ、初留点63℃(Merck(14th, 2006))は >35℃ であることから、区分2に該当する。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点は378℃であり(ICSC(1999))、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含んでいない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | 鋼およびアルミニウムは容器として耐久性がある。(ホンメル(1996))という情報により区分外とした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLD50値が2件(152mg/kg bwおよび380mg/kg bw)のデータ(PATTY(5th, 2001))あり、1件が区分3、1件が区分4に該当するので、危険性の高い方の区分である区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギのLD50値は2500mg/kg bw(JMPR 320(1975))に基づき、分類JISによる分類基準の区分外(国連GHSによる分類基準の区分5に相当)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | ラットのLC50値は3.5mg/kg bw(JMPR 320(1975))の報告があるが、ばく露時間が不明のため分類できない。なお、LC50値(3.5 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(701 mg/L)より低いので蒸気によるばく露とみなした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギを用いた試験で一次刺激性物質と報告され(JMPR 320(1975))、EU分類では、C; R35(EC-JRC(ESIS)(Access on July. 2010))に分類されていることから区分1とした。なお、ヒトでは皮膚との接触により、刺激、熱傷、皮膚炎を起こすとの記載がある(HSDB(2008))。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
本物質は皮膚腐食性/刺激性の項でGHS分類区分1としていることから区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vivo試験のデータがないので分類できない。なお、エームス試験においては陰性(JMPR 539(1981)、NTP DB(Access on August. 2010))との報告がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお、sec-ブチルアミン酢酸塩をラットに2年間混餌投与した試験では、腫瘍発生についての所見の記載はない(HSDB(2008))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | 当該物質のデータはなく酢酸塩のデータであるが、ラットに経口投与した四世代生殖試験で受胎率、妊娠率、生存率、哺育率などの生殖指標は正常であり(JMPR 320(1975))、ウサギに経口投与による二世代生殖試験でも受胎、妊娠期間、生存仔の分娩、授乳率に影響はなく、各世代における仔の生存にも影響は認められなかった(JMPR 320(1975))。また、妊娠ウサギの器官形成期に経口投与した発生毒性試験においては、妊娠末期に取り出した生存胎仔を24時間培養により評価した生存能力が対照群に比べ低下したが、生殖、性比、奇形発生数については対照群との間に差は見られていない(JMPR 320(1975))。ウサギ胎児の生存能力については、通常の発生毒性試験では行われていない項目であり、データの詳細が不明であることに加え、二世代生殖試験において仔の生存に影響が認められていないことから、分類の根拠としなかった。以上の結果から、親動物の性機能・生殖能、および仔の発生のいずれにも悪影響がなかったことが示されるので区分外とした |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(中枢神経系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(中枢神経系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの急性経口毒性試験(LD50値:380 mg/kg)における中毒症状として、流涎に次ぐ痙攣の発現、および呼吸麻痺が記載されている(JMPR 320(1975))こと、ラットの別の急性経口毒性試験(LD50値:152 mg/kg)では、中毒症状として、鎮静、筋協調喪失、鼻漏、喘ぎ、痙攣の報告がある(GESTIS(Access on August 2010))こと、さらに試験されたアミン全てに中枢神経系の興奮作用が認められたとの記述(PATTY(5th, 2001))がある。以上より、ガイダンス値から判断すると区分1相当となるデータがあるがList 3の情報であるため区分2(中枢神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質のデータはなく酢酸塩のデータであるが、ラットに3ヵ月間または2年間混餌投与試験において、最高用量の5000 ppm(当該物質換算量:137 mg/kg/day)で白血球減少と一部の臓器の重量変化を除き試験物質投与の影響は認められなかった(JMPR 320(1975))。また、イヌの2年間経口投与試験では、全投与動物に散瞳が見られ、最高用量の250 mg/kg/day(当該物質換算量:137 mg/kg/day)では角膜炎を伴う流涙を生じ、4匹中4匹が死亡したが、125 mg/kg/day(当該物質換算量:69 mg/kg/day)以下の各用量では試験物質投与の影響は認められなかった(JMPR 320(1975))。以上の結果は、ラットおよびイヌともガイダンス値範囲に相当する用量で悪影響はなく、ラットではガイダンス値範囲を超える137 mg/kg/dayでも悪影響がなかったことを示しているので、経口経路では区分外に相当する。しかし、経皮投与では、ウサギに2 mL/kg/day(当該物質90日換算: 17.7 mg/kg/day)を20日間投与により悪影響は報告されていないが、ガイダンス値範囲内の一用量のみの試験でありデータ不足である。また、吸入ばく露についてはデータがない。したがって、.特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類としては、「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類 (コイ科の一種) での96時間 LC50 = 46-68 mg/L (HSDB, 2008) であることから、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性区分3であるが、急速分解性があり(28日でのBOD分解度 = 84、94、53%(NO2)、109、104、68%(NH3)(既存点検, 1980))、生物濃縮性が低いと考えられる(LogPow = 0.74(PHYSPROP Database, 2011))ことから、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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