名称:ビスマス
CAS番号:7440-69-9
物質ID: | 21A3764 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 「When bismuth is heated in air it burns with a blue flame, forming yellow fumes of the oxide.」(Lide(2008))とあり、高温では可燃性である。GHSの区分については、判定したい製品について試験する必要があり、分類できないとした。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | Bismuth is not very reactive,(Ullmanns(E)(6th, 2003))という情報があり、自然界で安定に存在していると考えられるため、自然発火性はないと判断した。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | Bismuth is not very reactive,(Ullmanns(E)(6th, 2003))という情報があり、自然界で安定に存在していると考えられるため、水反応性はないと判断した。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素及びハロゲン元素を含まない無機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値は 5000 mg/kg bw(RTECS(2009);元文献: Encyclopedia of Toxicology: Reference Book, Elsevier, 2005 Volume(issue)/page/year: -, 312, 2005)に基づき、区分外とした。 「有害性については他のビスマス化合物のデータも参照のこと」 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vivo試験のデータがなく、分類できない。なお、in vitro変異原性試験では、Ames試験での陰性、染色体異常試験での弱陽性知見がある(J Occup Health. 2009;51(6):498-512.)。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラット及びマウスにおいて、胎児死亡率の増加、胎児の発達遅延に関する記述(HSDB(2002))があるが、詳細不明であり、データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系、腎臓、骨関節) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系、腎臓、骨関節) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ビスマス及びビスマス化合物のヒトへの一般的な毒性影響として、脳症、腎症、骨関節症、歯肉炎、口内炎、大腸炎などを引き起こし、無機ビスマスが神経毒となると記述されている(PATTY(5th, 2001))。また、急性中毒による臨床症状が、脳症を伴う神経学的異常、ネフローゼ症候群を伴う腎機能障害を起こす水銀や鉛の場合に類似していると記述されている(PATTY(5th, 2001))。実際に神経毒性により死亡し大脳や小脳の壊死が見られた症例(HSDB(2002))、本物質を摂取後に急性腎不全を発症した症例報告(HSDB(2002))もあり、区分1(神経系、腎臓、骨関節)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、骨関節、腎臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系、骨関節、腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
主要な標的臓器として、脳、腎臓、骨が記載され、本物質の慢性曝露により神経症状を呈し、脳症に至った複数の症例報告(PATTY(5th, 2001))がある。一方、慢性的な摂取あるいは本物質による治療後に骨関節症、病的骨折、骨軟化症を伴った骨粗鬆症が認められたとの複数の報告(PATTY(5th, 2001))がある。これらのヒトにおける情報に基づき、区分1(神経系、骨関節、腎臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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