名称:リン化インジウム
CAS番号:22398-80-7
物質ID: | 21A3757 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 金属(In)を含む物質であるが、酸溶液にわずかに溶解する(Lide(88th, 2008))との記述より、水に対して安定であることから、区分外とした。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素又はハロゲン元素を含まない無機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | マウスにおいて5000 mg/kgで死亡しなかったとの報告(NTP TR499(2001))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | マウスに90日間吸入ばく露による末梢血を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)で、正染性赤血球は雌雄で陰性であったが、多染性赤血球は雌の最高用量群のみ陽性で雄は全て陰性であった(NTP DB(access on Oct. 2009))ため分類できないとした。 |
6 | 発がん性 | 区分1B | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARCによりGroup 2A に分類されている(IARC 86(2006))ことから、区分1Bとした。なお、ラットおよびマウスの105週間吸入試験(試験濃度は0, 0.03, 0.1, 0.3 mg/m3、うち0.1と0.3 mg/m3では約22週間ばく露し2年経過後に検査)において、ラットでは肺の良性および悪性腫瘍および副腎の褐色細胞腫の発生頻度の増加が見られ、マウスでは肺および肝臓において良性および悪性腫瘍の発生頻度の増加を示し、明らかな発がん性の証拠が得られたとしている(NTP TR499(2001))。 | |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットおよびマウスの器官形成期を含む妊娠期間に吸入ばく露した試験において、ラットでは濃度に相関した肺重量の増加、マウスでは高濃度(100 mg/m3)群で早期死亡、体重増加抑制などが親動物の一般毒性として観察されたが、胎児毒性、催奇形性、あるいは仔の発生に関する毒性指標にばく露の影響は認められなかったと報告されている(NTP TR 499(2001))。しかし、親動物の交配前からのばく露による性機能・生殖能に対する影響に関しては、データがなく「分類できない」とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | マウスに1000〜5000 mg/kgを経口投与により、死亡発生はなく毒性発現もなかったとの記述(NTP TR499(2001))に基づき経口では区分外に相当するが、他経路(吸入、経皮)による影響はデータがなく不明のため「分類できない」とした。なお、ラットに1 mg/kg以上の気管内投与により、強い肺の炎症所見、62.0 μg/kg投与で炎症所見、肺胞上皮の剥脱、肺胞腔内浸出液が観察された(以上、許容濃度の提案理由書:産衛誌49巻(2007))が、これらの所見は気管内投与によるため分類の根拠とはしなかった。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器系、造血系)、区分2(肝臓) |
危険 警告 |
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器系、造血系) H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットおよびマウスを用いた14週間吸入ばく露試験(0.0011〜0.1 mg/L:粉塵)において、ラットよりマウスに影響が強く現れたが、投与動物の全てに肺の褪色と肥大が見られ、肺胞蛋白症、慢性炎症、間質性肺線維症および肺胞上皮過形成から成る炎症性・増殖性病変を生じ、喉頭蓋基部の炎症、気管支リンパ節の過形成も認められた(NTP TR499(2001))。さらに、赤血球循環に影響し、骨髄過形成と脾臓の造血細胞増殖を伴う小球性赤血球増加症を引き起こした(NTP TR499(2001))。以上の結果に基づき、ばく露濃度がガイダンス値の区分1〜区分2の範囲に亘っていることから、区分1(呼吸器系、造血系)とした。また、ラットの14週間吸入試験で認められた血清ALT活性の上昇により肝細胞壊死が示唆され、0.1 mg/Lの濃度(ガイダンス値区分2に相当)で組織学的に確認されたことから、区分2(肝臓)とした。なお、ハムスターの気管内にガイダンスの区分2を超える、3 mg/kgを投与し約2年間観察した試験で、雄生殖器の重量低下、精巣上体尾分の精子数減少、重度の精巣の病理学的変化が観察され、本物質投与によって明らかな精巣障害が認められたとの報告(産衛誌49巻(2007))がある。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
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