名称:アザチオプリン
CAS番号:446-86-6
物質ID: | 21A3726 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類できない | - | - | - | - | 分子内に爆発性にかかわる原子団(N-O)を含み、かつ酸素収支が-112.53であるがデータがなく分類できない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関わる原子団(N-O)を含むがデータがないので分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 酸素を含む有機化合物であるがこの酸素は窒素と結合しており、データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値は400 mg/kg bw(IARC vol.26(1981))であるとの報告に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
Frosch接触アレルゲンリスト(FROSCH, TEXTBOOK OF CONTACT DERMATITIS)に収載されているため区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分1B | 危険 | H340: 遺伝性疾患のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウス優性致死試験(生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験)が陽性(IARC suppl.7(1987)およびIARC vol.26(1981))に基づき区分1Bとした。また、ウサギリンパ球およびチャイニーズハムスター骨髄細胞における染色体異常試験(体細胞を用いるin vivo変異原性試験)が陽性(IARC suppl.7(1987))、ならびにマウス、ラットおよびハムスターを用いた小核試験(体細胞を用いるin vivo変異原性試験))が陽性(IARC suppl.7(1987)およびIARC vol.26(1981))、Azathioprineを投与された患者のリンパ球および骨髄細胞において染色体異常が認められ(IARC suppl.7(1987))、非がん患者の末梢血リンパ球に染色体異常と姉妹染色分体交換が認められた(IARC vol.26(1981))と報告されている。なお、in vitro変異原性試験のAmes testおよびヒトリンパ球を用いた染色体異常試験が陽性であると報告されている(IARC vol.26(1981)およびNTP DB(access on Oct. 2009))。 | |
6 | 発がん性 | 区分1A | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
既存分類においてIARCではGroup 1(IARC suppl.7(1987)およびIARC vol.100A(2008))、NTPではKnown to be Human Carcinogen(NTP ROC, 11th(2004))に分類されていることに基づき区分1Aとした。なお、動物試験ではラット経口投与で耳管の扁平上皮がん、およびマウス皮下、腹腔内または筋肉内投与でリンパ腫が増加したと報告されている(IARC vol.26(1981)、NTP ROC, 11th(2004))。また、Azathioprineを投与された患者において非ホジキンリンパ腫、皮膚扁平上皮がん、肝胆嚢がん、間葉細胞腫、肺がん、結腸がん、乳がんなどが認めらたと報告されている(IARC vol.26(1981)、NTP ROC, 11th(2004))。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分1A | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトの症例で、投与された妊娠女性に出生児の低体重(2500 g以下)および流産が見られた(IARC vol.26(1981))、妊娠中に暴露した新生児に免疫異常や他の異常が見られた(PIM 053(1996))と報告があり、また発生毒性を有する物質としてCalifornia Proposition 65に記載されている(Birth Defects(3 rd, 2000))ことに基づき区分1Aとした。なお、動物試験においてもウサギの妊娠期間中に経口投与した試験において種ーの骨格奇形が誘発されたとの報告、マウスに経口、腹腔内、皮下投与した試験において、脳ヘルニア、口蓋裂、椎骨異常、乏指症、小下顎症など種ーの奇形が誘発された(何れもIARC vol.26(1981))との報告がある。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(骨髄) | 危険 | H370: 臓器の障害(骨髄) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトへの影響として、本物質は免疫抑制剤であり、重大な副作用とし骨髄抑制から血液障害を起こす(医療用医薬品集(2010))との記載から区分1(骨髄)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(骨髄) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(骨髄) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの試験(投与量45 mg/kg bw/day、投与経路および投与期間不明)において骨髄抑制が認められたとの報告(IARC vol.26(1981))および患者への投与により骨髄抑制が起り、白血球減少症、血小板減少症、貧血、出血として表れる(EHC 180(1996)およびIARC vol.26(1981))との報告に基づき区分1(骨髄)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
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