名称:N, N-ジエチルアニリン
CAS番号:91-66-7
物質ID: | 21A3694 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 | H227: 可燃性液体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点79℃(c.c)(IUCLID(2000)は>60℃かつ≦93℃である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点は630℃(混触危険Hb(第2版, 1997))で70℃超である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含んでいない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLD50値、606、782、720 mg/kg(以上、IUCLID(2000))に基づき区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値、>5000 mg/kg(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ラットのLC50値、1.92 mg/L(4時間)(IUCLID(2000))に基づき区分4とした。なお、毒性値は飽和蒸気圧濃度(4.3E-05 mg/L)より高いのでミストの基準値で分類した。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギの試験(OECD TG404)においてslightly irritating(IUCLID(2000))の記述に基づき、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギの試験(Draize試験・OECD TG405等)において、little irritative /not irritatingの結果(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | モルモットの試験においてnot sensitizingとする報告(IUCLID(2000))があるが試験詳細が不明であり分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスを用いた腹腔内投与による小核試験(OECD TG474;GLP準拠)(体細胞in vivo変異原性試験)における陰性結果(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。なお、Ames試験(in vitro変異原性試験)において陰性とする報告(NTP DB(access on September 2009))がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの器官形成期(妊娠6-15日)に経口投与した試験において母獣に摂餌行動の退行など一般毒性影響は認められ胎仔に外観上の奇形や、催奇形性および胎仔毒性は認められなかったとする報告(IUCLID(2000))があるが、親動物の性機能・生殖能に関するデータが無く分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(中枢神経系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(中枢神経系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの試験で、経口投与(LD50; 606 mg/kg)によりチアノーゼ、感覚の失調、掌蹠攣縮などの報告、また、吸入試験(LC50; 1.92 mg/L)による運動失調や振戦などの報告(以上、IUCLID(2000))に基づき、区分2(中枢神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(血液) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(血液) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの経口投与による試験(OECD TG407)において、全投与群(28日間:10、50、250 mg/kg/日:90日換算3 mg/kg/日〜)で脾臓やクッパー細胞のヘモジデリン沈着、脾臓における髄外造血や充血などの報告(IUCLID(2000))に基づき、区分1に該当するる用量だが、リスト2のデータであることから区分2(血液)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=1.3 mg/L(AQUIRE, 2010)から区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分2であり、急速分解性がない(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1977))ことから区分2とした。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルラベル |
職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |