名称:過酢酸tert-ブチル
CAS番号:107-71-1
物質ID: | 21A3654 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 等級1.1 | 危険 | H201: 爆発物:大量爆発危険性 |
P370+P380: 火災の場合:区域から退避させること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P230: ...にて湿らせておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P250: 粉砕/衝撃/.../摩擦のような取扱いをしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P372: 火災の場合に爆発する危険性あり。 P374: 適当な距離から注意して消火すること。 P401: ...に保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
分子内に爆発性に関連する原子団(パーオキシド類)を含み、純品については文献の情報では「衝撃に敏感であり爆発する」とあるため(「The pure ester is also shocksensitive and detonable, but the commercial 75% solutions are not.」(Bretherick(7th, 2007))により等級1.1と判断した。 | |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体と記載されている(Chapman(Ver.17:1, 2009))ので、常温で液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体と記載されている(Chapman(Ver.17:1, 2009))ので、常温で液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体と記載されている(Chapman(Ver.17:1, 2009))ので、常温で液体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | 引火点のデータについては「市販製品のデータは各溶剤により変動する」(ホンメル(1996))ため分類できない。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体と記載されている(Chapman(Ver.17:1, 2009))ので、常温で液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 有機過酸化物である。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点は >360℃ であり(NITE総合検索(access on Oct. 2009))、70℃を超える。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体と記載されている(Chapman(Ver.17:1, 2009))ので、常温で液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体と記載されている(Chapman(Ver.17:1, 2009))ので、常温で液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | タイプA | 危険 | H240: 熱すると爆発のおそれ |
P411+P235: ...℃以下の温度で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。 P234: 他の容器に移し替えないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P410: 日光から遮断すること。 P420: 他の物質から離して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
市販製品はベンゼン、フタル酸ジブチル、石油などの溶媒を用いた溶液である(ホンメル)。純物質および溶媒23%未満のものは輸送できず「タイプA」と推察される。なお、溶媒23-48%のものはUN3101(タイプB)、48-68%のものはUN3103タイプC、68%以上のものはUN3109タイプFとして輸送することを認められている(UNRTDG2.5.3.2.4)。 | |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値は 2562 mg/kg bw(DFGOT Vol.3(1992))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値は 4757 mg/kg bw(DFGOT Vol.3(1992))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 | 危険 | H331: 吸入すると有毒 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P311: 医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLC50値は1128 ppm/4h(PATTY(5th, 2001))に基づき、区分3とした。なお、被験物質の濃度は飽和蒸気濃度の90%より低いので、ガスの基準値を適用した。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用いた試験で皮膚刺激性なし(no irritation)との記載(DFGOT Vol.3(1992))、また、皮膚一次刺激性については無臭ミネラルスピリットを溶媒とした75%液で軽度の刺激物(slight irritant)との記載(PATTY(5th, 2001))により、分類JIS基準の区分外(国連分類基準の区分3または区分外に相当)とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギを用いた試験において刺激性あり(irritation)との報告(DFGOT Vol.3(1992))に基づき区分2とした。なお、ウサギの眼に100 mgを適用1分後に水で洗浄した刺激性試験で、中等度(moderate)との結果(RTECS(2008))がある。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性、麻酔作用) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性、麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットに8時間吸入ばく露した試験の症状経過として、呼吸困難が現れ、高濃度群では一時的不穏の様子に次いでうずくまり、流涙、鼻分泌物、さらに軽度の麻酔状態となり、また、努力性呼吸も見られた。呼吸困難、流涙、鼻分泌物の記載に基づき区分3(気道刺激性)、軽度の麻酔の記載に基づき区分3(麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
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