GHS分類結果

名称:ヘキサクロロ白金(IV)酸
CAS番号:16941-12-1

結果:
物質ID: 21A3537
分類実施者: 厚生労働省・環境省
分類実施年度: 平成21年度
使用マニュアル: 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外 - - - - Non-combustible solid(GESTIS(access on Aug. 2009))の情報により区分外とした。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - Non-combustible solid(GESTIS(access on Aug. 2009))という情報により区分外とした。
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - Non-combustible solid(GESTIS(access on Aug. 2009))という情報により区分外とした。
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - - 金属(Pt)を含むが、Easily sol in water(Merck(14th, 2006))という情報により区分外とした。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない - - - - データなし。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 無機物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - データなし。なお、EUではR25に分類されている(EU-Annex I(2009))。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。なお、EUではR34に分類されている(EU-Annex I(2009))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - データなし。
4 呼吸器感作性 区分1 危険 H334: 吸入するとアレルギー、喘息又は呼吸困難を起こすおそれ P304+P341: 吸入した場合:呼吸が困難な場合には、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P342+P311: 呼吸に関する症状が出た場合:医師に連絡すること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P285: 換気が十分でない場合には、呼吸用保護具を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
本物質は白金塩類の過敏症の原因となる化合物の1つとされており、過敏症の兆候および症状には皮膚の葦麻疹、接触皮膚炎、くしゃみ、息切れ、チアノーゼから重症の喘息に至る呼吸障害が含まれる(EHC(J)No.125(2000))との記述がある。日本産業衛生学会では「可溶性白金化合物に職業的に暴露するとアレルギー反応が生じ、喘息様症状や皮膚感作が起こる」とし、水溶性白金塩類は感作性物質(気道、皮膚共に第1群)に分類されており(産衛誌第50巻(2008)および産衛誌第42巻(2000)(提案濃度理由))、本物質は水溶性である(Merck(14th, 2006))ことから区分1とした。なおEUではR42/43(EU-Annex I(2009))に分類され、ACGIHではAsthmaが付されている(ACGIH-TLV(2009))。
4 皮膚感作性 区分1 警告 H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
本物質は白金塩類の過敏症の原因となる化合物の1つとされており、過敏症の兆候および症状には皮膚の葦麻疹、接触皮膚炎、くしゃみ、息切れ、チアノーゼから重症の喘息に至る呼吸障害が含まれる(EHC(J)No.125(2000))との記述がある。日本産業衛生学会では「可溶性白金化合物に職業的に暴露するとアレルギー反応が生じ、喘息様症状や皮膚感作が起こる」とし、水溶性白金塩類は感作性物質(気道、皮膚共に第1群)に分類されており(産衛誌第50巻(2008)および産衛誌第42巻(2000)(提案濃度理由))、本物質は水溶性である(Merck(14th, 2006))ことから区分1とした。なおEUではR42/43に分類されている(EU-Annex I(2009))。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データなし。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない - - - - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データなし。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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