名称:(2RS,4RS;2RS,4SR)‐1‐[2‐(2,4‐ジクロロフェニル)‐4‐プロピル‐1,3‐ジオキソラン‐2‐イルメチル]‐1H‐1,2,4‐トリアゾール(別名プロピコナゾール)
CAS番号:60207-90-1
物質ID: | 20A2282 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類できない | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団(隣接する窒素)を持つがデータがなく分類できない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団(隣接する窒素)を持つがデータがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点が140℃以下(融点:23℃(PM(14th, 2006))、融点:<25℃(SRC(2009)))の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素を含まず、塩素および酸素を含んでいるがこれらの元素が炭素あるいは水素のみと結合している有機物質である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお金属に非腐食性(Non-corrosive to metals.(HSDB(2006)))とある。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLD50値 1517 mg/kg bw(JMPR(2004))は、区分4に該当する。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値 >4000 mg/kg bw(JMPR(2004))及びウサギLD50値 >6000 mg/kg bw(JMPR(2004))は区分外に該当する。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLC50 値5 mg/L(JMPR(2004))はJIS分類基準の区分外(GHS分類基準の区分5または区分外)に該当する。なお、飽和蒸気濃度は 1.84E-05 mg/Lであり、試験は粉塵(ミスト)で試験されたと考えられる。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギ(6匹)を用いたドレイズ試験で、全数の皮膚に紅斑・浮腫を生じスコア値 1〜2(slightly irritating)であったが7日後には完全回復したとの報告(HSDB(2006))および、ボランティア20人による皮膚試験で皮膚刺激の証拠がないとの報告(JMPR(2004))より区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギ(6匹)を用いたドレイズ試験で、3匹の眼に角膜刺激・結膜刺激が観察されスコア値 1〜2(minimal irritating)であったが72時間後には完全回復したとの報告(HSDB(2006))より、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いた皮膚感作性試験(maximization test)の結果は陽性との報告(JMPR(2004))がある。また、EU分類のR43に分類されていることより区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 経口投与によるマウスを用いる優性致死試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)(JMPR(2004))および経口投与によるハムスターを用いる骨髄細胞小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)(JMPR(2004))の結果が陰性であることに基づき区分外とした。なお、in vitro変異原性試験:エームステスト、マウスリンフォーマアッセイ、ヒト末梢神経リンパ細胞を用いる染色体異常試験(いずれもJMPR(2004))の結果も陰性である。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた2年間の経口投与試験(混餌)において、ラットに発がん性がないと結論づけられている(JMPR(2004))。一方、マウスを用いた18ヶ月の経口投与試験(混餌)において、肝臓腺腫の発生率の有意な増加(JMPR(2004))が報告されている。ラットで発がん性が認められず、マウスの肝臓腺腫の発生率の増加のみであることから、ヒトでの発がんの可能性は低いと考え区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの経口投与による2世代繁殖試験において、仔の生存率の減少が認められている(JMPR(2004))こと、ウサギの器官形成期に経口ばく露した試験において、親に毒性を示す用量で、催奇性はみられないが流産と早産が見られたとの報告(JMPR(2004))に基づき区分2とした。なお、ラットの器官形成期に経口ばく露した試験において、骨形成の遅れが見られているが、奇形は見られなかったとされている(JMPR(2004)。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた28日間の経口投与試験で、ガイダンスの区分2を超える450 mg/kg(90日補正:140 mg/kg)の用量で肝臓壊死が報告され(JMPR(2004))、13週間の経口投与試験(混餌)で、ガイダンスの区分2に相当する1200 ppm(76 mg/kg)以上の用量で肝重量増加と血液学的パラメータの変化以外に影響は認められていない(JMPR(2004))。マウスを用いた13週間の経口投与試験で、ガイダンスの区分2を超える850 ppm(121mg/kg)の用量で有意な肝重量、肝細胞壊死の増加が報告され(JMPR(2004))、17週間の経口投与試験において111mg/kg の用量で肝重量の増加と肝臓の変色巣の記載があることから肝臓への影響が疑われる。いずれもガイダンスの区分外で影響が認められるが、ガイダンスの区分内で影響がないことが明確でないことより分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(Mysid)の96時間LC50=0.51mg/L(ECOTOX, 2008)から区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、急速分解性がない(SRC: BioWin V4.10)ことから区分1とした。 |
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