名称:メチル 3‐(3‐メチルカルバニロイルオキシ)カルバニラート(別名フェンメジファム)
CAS番号:13684-63-4
物質ID: | 20A2256 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水溶解度4.7mg/L(25℃)[Howard(1997),Lide(88th, 2008),HODOC(3rd, 1994),HSDB(2003)]であり、水に対して安定である。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値について >8,000 mg/kg(EHC 64(1986),EPA RED(2005),HSDB(2003),農薬安全情報(1992)(試験機関:シェーリング社))、>12,800 mg/kg(農薬安全情報(1992)(試験機関:北海道立衛生研究所))と全て区分外に該当しており、ラットLD0値 12800 mg/kg(IUCLID(2000))というデータもあるため、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラット及びウサギ LD50値 >4000 mg/kg(EHC 64(1986),EPA RED(2005))、ラット LD50値 >2,500 mg/kg(農薬安全情報(1992))であり、区分外(国連分類で区分5又は区分外)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | ラットLC0値 7mg/kg(IUCLID(2000))であり、区分5又は区分外と考えられるが、他のデータがなく分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | EPA RED(2005)、IUCLID(2000)(OECD TG 404 GLP)及び農薬安全情報(1992)でのウサギを用いた試験において皮膚刺激性が認められなかったとの記述があり、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | EPA RED(2005)及び農薬安全情報(1992)には、刺激性なしとの記述が認められるが、IUCLID(2000)記載のウサギを用いた試験(OECD TG 405 GLP)において「わずかに刺激性あり(グレード1)、点眼後全ての動物の結膜に発赤がみられたが、24時間後までには回復した。(Slightly irritating. Grade 1 cojunctival redness in all animals 1 hour post instillation. All eyes normal by 24 hours.)」という記述があり、分類できないとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | IUCLID(2000)(OECD TG 406 GLP)でのモルモットを用いた試験において感作性は認めらなかったとの記述がある。また、製剤ではあるが、ヒトでの長期間(8,9年)使用後の皮膚感作性によると考えられる2症例の報告[HSDB(2003)]もあるが、EPA RED(2005)(Maximization Test)[農業安全情報(1992)と同一文献]でのモルモットを用いた製剤(13%乳剤)での試験(Maximization Test)においては感作性なしとの記述もある。以上のことから原体について皮膚感作性を否定できるに十分な根拠はないと考えられるので分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | in vivo 変異原性試験(マウスの骨髄を用いた小核試験)(IUCLID(2000))で陰性のため区分外とした。in vitro 試験においてAmes試験の一部で陽性の結果(NTB DB(access on 12.2008))がある。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ラット、マウスを用いた混餌試験(IUCLID(2000))、ラット及びイヌを用いた混餌試験(HSDB(2003))でいずれも陰性のため区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | IRIS(2003)、IUCLID(2000)及び農薬安全情報(1992)のラットにおける3世代試験において明確な生殖毒性が認められなかったとの記述から、区分外とした。 また、IUCLID(2000)のラット及びウサギでの試験(OECD TG414 GLP)において最高投与量群(1350mg/kg及び1000mg/kg)で摂餌量の減少はみられたが、胎仔への発育に影響が認められなかった。農薬安全情報(1992)のウサギでの試験において胎仔には催奇形性を及ぼさないとの試験結果もある。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | IUCLID(2000)の単回吸入(7mg/kg(粉塵))試験(OECD TG 403 GLP)で、一時的に姿勢及び歩行に影響が出たとの報告、農薬安全情報(1992)のマウスの経口投与(50〜500mg/kg)試験で影響は認められなかったとの報告があるが、データ不足で分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(血液系) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(血液系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IUCLID(2000)のラットにおける混餌試験(90日間,2.5-250mg/kg)において僅かに貧血がみられ、網状赤血球等の増加、生化学値の変化、脾臓でのヘモジリデン沈着及び骨髄での造血亢進等がみられ、LOAEL値は500ppm(25mg/kg)であった。またIUCLID(2000)のマウスによる混餌試験(8weeks,150-2250mg/kg)においても血液系への影響(貧血、メトヘモグロビン血症、ヘモジリデン沈着、顕著な脾臓の胚中心及び造血亢進)がみられ、LOAEL値は1000ppm(150mg/kg: 90日補正93mg/kg)であった。従って、区分2(血液系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
藻類(セネデスムス)による96h-ErC50=0.13mg/L(IUCLID 2000)であることから、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、急速分解性が無い(OECD TG302C 28日分解度=39.5%(IUCLID 2000))ことから区分1とした。 |
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