GHS分類結果

名称:2‐[3,5‐ビス(2‐ヒドロキシエチル)‐1,3,5‐トリアジナン‐1‐イル]エタノール;1,3,5‐トリアジン‐1,3,5(2H,4H,6H)‐トリエタノール
CAS番号:4719-04-4

結果:
物質ID: 20A2231
分類実施者: 厚生労働省・環境省
分類実施年度: 平成20年度
使用マニュアル: 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - 常温(20℃)で 液体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - 常温(20℃)で 液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - 常温(20℃)で 液体である。
6 引火性液体 分類できない - - - - データなし。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - 常温(20℃)で 液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性に関わる原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類できない - - - - データなし。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - 常温(20℃)で 液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 化学構造に金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素 以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - 常温(20℃)で 液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットLD50値が、580mg/kg bw, 928mg/kg bw(DFGOT Vol. 2 , 1991)と、いずれも「区分4」に分類される。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - ラットLD50>2000mg/kg(RTECS(2003))のデータがあるが、区分外にするにはリスト3のデータであり、他にデータがないことから分類できないとした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - 常温で液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A 警告 H319: 強い眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
ウサギの試験において、「中程度から重度の刺激性あり。」、と記述(DFGOT Vol.2(1991))されていることから、区分2Aとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 区分1 警告 H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
モルモットにおける皮膚感作性試験において感作性を示す(陽性率100%)記述があり(DFGOT Vol. 2(1991))、またEU分類においてXi; R43に分類されていることから区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - ラットを用いた経口、経皮、皮下投与による小核試験(DFGOT Vol. 2(1991))(体細胞を用いるin vivo変異原性試験)において陰性であることから区分外とした。なお、エームス試験(in vitro変異原性試験)においては陰性もしくは陽性の結果が得られているNTP DB(Access on 12. 2008)。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない - - - - ウサギにガイダンスの区分外に相当する2.2g/kg bw, 3.48g/kg bw, 5.53g/kg bwの用量を24時間適用した経皮試験において、紅斑、皮膚の損傷およびヘマトクリット値の減少、赤血球と白血球の減少等の記述があるが、他に十分なデータがなく分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - モルモットの5週間の吸入試験(8時間/日・5日/週)において病理学的な変化は認められないとの報告(DFGOT Vol. 2(1991))があるが、ばく露濃度等に関する十分な情報がないことから、このデータのみでは分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3 - - H402: 水生生物に有害 P273: 環境への放出を避けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=26.1mg/L(ECOTOX, 2008)から区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分3 - - H412: 長期継続的影響によって水生生物に有害 P273: 環境への放出を避けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性区分3であり、急速分解性がない(SRC: BioWin V4.10)ことから区分3とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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