名称:ペンタエリスリトールトリアクリレート
CAS番号:3524-68-3
物質ID: | 20A2230 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | アクリル基を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素または塩素を含まない、あるいは含んでいてもこれらの元素が炭素あるいは 水素とのみ結合している有機物質である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値が1350mg/kg と2.46mL/kg(=2902mg/kg bw)(いずれもNTP GMM. No. 4(2005))のうちラットLD50値が1350mg/kgに基づき区分4とした。なお、ラットLD50値が「500を超えて5000mg/kg bwまで」とのデータが1つある(NTP GMM. No. 4(2005))。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギLD50値が、4mL/kg(=4720mg/kg)(NTP GMM. No. 4(2005))、>2000mg/kg(NTP GMM. No. 4(2005))であり、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5又は区分外)に該当する。なお、200mg/kgを超えて2000mg/kgまで(NTP GMM. No. 4(2005))、とのデータが1つある。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ウサギを用いたDraize試験で中程度(moderate)の刺激性を示し(RTECS, 2003)。また、EU分類がGR38であることから区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギを用いた試験で重度な刺激性、腐食性、角膜混濁(NTP GMM. No. 4(2005))または重度な刺激性(NTP GMM. No. 4(2005))の報告より区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いたmaximization test、Draize testの複数の試験おいて感作性を示し(NTP GMM. No. 4(2005))、ヒトボランティアによる感作性試験で陽性(NTP GMM. No. 4(2005))、当該物質を扱う作業者のパッチテストで陽性を示す複数の報告がある(NTP GMM. No. 4(2005))ことから区分1とした。なお、EU分類(EU-Annex I(access on 12 2008)がR43に該当している。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | マウスを用いた13週の経皮による末梢血を用いた小核試験(体細胞in vivo 変異原性試験)においてB6C3F1マウスでは雌雄とも陰性(NTP DB(access on 12 2008))であるが、TgAC(FVB/N)HEMIZYGOUS マウスの雌では陽性、雄では陽性/陰性とは判断できない結果が得られている(NTP DB(access on 12 2008))。いずれの試験も通常の試験系の結果でないことから分類できないとした。なお、エームステスト(in vitro 変異原性試験)は陰性である(NTP DB(access on 12 2008))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | マウスを用いたアクリル酸エリスリトール(pentaerythritol triacrylate 25%、tetraacrylate65%、diacrylate applied 10%)を 15%の濃度で含むアセトン溶液3mgを週3回塗布した経皮試験において皮膚の腫瘍は認められていない(NTP GMM. No. 4 (2005))。別のマウスを用いたアクリル酸エリスリトールの経皮試験において肝臓の腫瘍の発生率が上昇しているが、判定できないとしている(NTP GMM. No. 4 (2005))。マウスを用いたpentaerythritol triacrylateを5%の濃度で含むホワイトミネラルオイル溶液2.5mgを80日間塗布した経皮試験において皮膚の腫瘍は認められていないが、皮膚扁平上皮細胞癌、脾臓のリンパ腫または、リンパ節転移への誘導が報告されている。EPAはこれらの発がん性を限定的証拠としている(NTP GMM. No. 4 (2005))。いずれの試験もマウスでの発がん性の証拠は限定的であり、他の動物種でのデータがないので分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの経皮投与による発生毒性試験において母体への軽度の毒性が認められたが、胎児への催奇性の所見は見られていない(NTP GMM. No. 4(2005))。一方、ラットの器官形成期に経口投与した発生毒性試験において、着床後死亡率、胎仔の死亡率への影響が認められている(RTECS(2003);NTIS** National Technical Information Service.)ことより区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの8時間吸入ばく露試験で死亡なしのデータがあるが(NTP GMM. No. 4(2005))、ばく露濃度、症状等のデータがなくデータ不足により分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた14週間の経皮投与試験(用量:0.75, 1.5, 3, 6, 12 mg/kg)において血液学的検査値の変化が認められているが、皮膚における障害の2次的影響とされている(NTP GMM. No.4(2005))。また17日間の経皮ばく露、13週間の経皮投与試験があるが(NTP GMM. No.4(2005))、毒性影響に関しては、投与した部位の壊死そして過形成、不全角化などの記述しかなく、臓器に関する影響の記述がないために、データ不足で分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
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