名称:4-クロロ-2-メチルフェノール
CAS番号:1570-64-5
物質ID: | 20A2221 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団、および自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が520℃(ホンメル(1996))で、70℃以上である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点51℃(Howard(1997), Lide(88th, 2008), HODOC(3rd, 1997), HSDB(2003))であり、融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素を含まず、塩素および酸素を含む有機化合物であるが、この塩素および酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットにおけるLD50値 2650, 2700, 3195 mg/kg(SIDS(access on 12. 2008))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットにおけるLD50値 2240 mg/kg(OECD TG401, GLP対応)(SIDS(access on 12. 2008))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分3 | 危険 | H331: 吸入すると有毒 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P311: 医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質の飽和蒸気圧濃度(換算値)は17mg/m3である。ラットにおけるLC50値 900mg/m3/4h, >30000 mg/m3/4h(SIDS(access on 12. 2008))は、飽和蒸気圧を超えているためミストの基準により、GLP対応かつ低値の区分3とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギを用いた試験(OECD TG404, GLP対応)において、評価結果は「高い刺激性(highly irritating)」であり、皮膚一次刺激指数は8(最大値)を示した(SIDS(access on 12. 2008)。その他にウサギを用いた2試験で「腐食性」の結果(IUCLID(2000))があることから区分1とした。動物種は不明だが暴露後1分に壊死が見られた(SIDS(access on 12. 2008), BUA(Report134, 1993))ことから区分1Aと考えられるが、動物種および動物数が不明であることから細区分は行わなかった。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギにおいて、「強い腐食性」の記載があり、眼の充血、暴露1時間後に角膜浮腫および混濁がみられた。これら症状は8日後も継続し、更にぶどう腫がみられている(SIDS(access on 12. 2008))。その他にウサギを用いた2試験で「刺激性(irritating)」が認められており(IUCLID(2000))、皮膚腐食/刺激性も区分1であることから区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモット(Maximization試験:OECD TG406, GLP対応, Buehler法:非GLP)において、評価結果が「感作性なし」であり(SIDS(access on 12. 2008))ことから、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスを用いた体細胞in vivo変異原性試験(小核試験)(SIDS(access on 12. 2008))における陰性結果に基づき、区分外とした。なお、小核試験陽性の古い知見が認められるが、EU-RARでは陰性を示した本試験をより適切な試験と判断している。in vitro変異原性試験(チャイニーズハムスターを用いた染色体異常試験)においても陽性結果が得られている(厚労省報告(access on 12. 2008))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの雌雄を用いた反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(交尾前2週間および妊娠期の20日間強制経口投与:OECD TG422, GLP対応)において、生殖および発生毒性は見られていない(SIDS(access on 12. 2008))が仔の催奇形性の情報がないため分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) | 警告 | H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの雌雄を用いた経皮投与試験(1667-2880mg/kg:OECD TG402)において、活動の低下および不全麻痺が見られた(SIDS(access on 12. 2008))ことから、区分3(麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた経口試験(28日間、0-1000mg/kg)では、250 mg/kg(90日補正38.9mg/kg/day)群で膀胱粘膜に上皮の過形成が雌雄に、前胃粘膜に扁平上皮の過形成が雄に認められた。雄の血清総ビリルビンおよび雌の腎臓相対重量は増加したが、前胃の変化は消化管粘膜への刺激性、膀胱の変化は代謝物による反応的増殖と考えられるとしている(厚労省報告(access on 12. 2008))。ラットを用いた経口試験(28日間、0-500mg/kg)では、100mg/kg(90日補正77.8mg/kg)群で小腸粘膜に壊死が認められた(SIDS(access on 12. 2008))。ラットによる反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422, GLP対応、40-45日間、0-600mg/kg bw)におけるLOEL: 600mg/kg bw(90日補正266-300mg/kg)であり区分外に該当する結果が得られている(SIDS(access on 12. 2008))。以上の結果から分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=0.29 mg/L(SIDS, 1998)から区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、急速分解性が無い(難分解性、BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ, 1982))ことから区分1とした。 |
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