名称:テトラヒドロチオフェン‐1,1‐O‐ジオキシド(別名スルホラン)
CAS番号:126-33-0
物質ID: | 20A2192 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が528℃(NITE総合検索(Access on Nov. 2008))で、70℃を越えている。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に対して安定。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値は雄:2489mg/kg , 雌:2324 mg/kg(SIDS(Access on Nov. 2008)および別のラットLD50値は 雄:2006mg/kg, 雌:2130 mg/kg(厚労省報告(Access on Nov. 2008))であり、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)に該当する。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値>2000mg/kg、ウサギLD50値12600 mg/kg(SIDS(Access on Nov. 2008))、4897 mg/kg(SIDS(Access on Nov. 2008))は区分外に該当する。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | - | ラット吸入試験におけるLC50値12mg/L/4h及び、3.6mg/kg/17.5h(15.75mg/kg/4h)(SIDS(Access on Nov. 2008))は区分外に該当する。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギとモルモットの試験において刺激性を示さない(SIDS(Access on Nov. 2008))とあり、別のウサギの試験において軽度の刺激性とあるもののEC分類において刺激性なし(Graded 2 on a scale of 1-10))(IUCLID, 2000)との記述より区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギの試験(US Federal Register 29 FR 13009(1964年))においてnot irritating(軽度の結膜炎は数時間で回復)、ウサギを用いたDraize Testでslightly irritating(角膜混濁、虹彩および結膜に刺激性を認めたが速やかに回復、適用7日後には全て正常)の結果が得られいる(SIDS(Access on Nov. 2008))。別のウサギによる試験では中程度の刺激(SIDS(Access on Nov. 2008))とあるが、Draize Testでslightly irritatingの結果から区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いたmaximisation testにおいて感作性は認められないの記載(SIDS(Access on Nov. 2008), IUCLID(2000))により区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo変異原性試験のデータがなく、複数指標のin vitro変異原性試験陽性のデータもないことから分類できない。なお、エームス試験、染色体異常試験で陰性の結果が得られているが、マウスリンフォーマアッセイで陽性の結果(いずれもin vitro変異原性試験)が得られている(SIDS(Access on Nov. 2008))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経口投与による簡易生殖毒性試験において親動物の体重低下、摂餌量の低下の見られる用量で、親動物における発情回数の低下がみられ、仔の産出率、出生率、新生仔の死亡など見られる(厚労省報告(Access on Nov. 2008))ことから区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラット、モルモット、イヌ、サルを用いた27日間吸入ばく露試験(0.495mg/Lの1用量、8時間/日・5日/週)においてガイダンスの区分2を超える0.495mg/Lの用量でラットに肝臓および肺の炎症、モルモット、イヌ、サルに肺炎が認められるが(SIDS(Access on Nov. 2008))区分外の用量である。ラットを用いた85〜110日間の吸入ばく露試験(23時間/日)におけるNOAELは0.02mg/L(ガイダンス値の区分2に相当)とされているがLOAELはもとめられていない、モルモットを用いた85〜110日間の吸入ばく露試験(23時間/日)におけるNOAELは0.159mg/Lとされ0.2mg/L(飽和蒸気圧濃度: 0.04 mg/Lよりミストと判断)で肝臓の脂肪変性が見られているがNOAELはガイダンス値の区分2を超えている(SIDS(Access on Nov. 2008))。イヌを用いた90〜110日間の吸入ばく露試験(23時間/日)におけるNOAELは0.02mg/Lとされ0.2mg/Lで肺炎が見られ、サルを用いた85〜110日間の吸入ばく露試験(23時間/日)におけるNOAELは0.02mg/Lとされ0.2mg/Lで肺炎がみられる(SIDS(Access on Nov. 2008))。いずれもLOAELはガイダンス値の区分2の用量を超えており、ガイダンスの範囲値において影響はみられないと考えられることから区分外(吸入)に相当するが、他経路での影響が明確ではないことから分類できないとした。なお、60, 200, 700mg/kgの用量で実施したラットの28日間経口ばく露試験(厚労省報告(Access on Nov. 2008))において腎臓の近位尿細管上皮における硝子滴および好酸体の増加が200mg/kgの用量(90日換算でガイダンス値の区分2に相当)で雄に認められたが、雄ラットにおける特異的反応と考えられることから評価しなかった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(メダカ)での96h-LC50>100mg/L、甲殻類(オオミジンコ)での48h-EC50=852mg/L、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)での72h-EbC50=500mg/L(SIDS 2006)であることから、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度:1000000 mg/L(PHYSPROP Database, 2008))、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。 |
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