名称:トリイソプロパノールアミン
CAS番号:122-20-3
物質ID: | 20A2185 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない物質。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が320℃で70℃超である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 融点55℃以下であるが、データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値4730mg/kg(PATTY(5th, 2001))の記載によりJIS分類基準により区分外とした。(国連分類基準では区分5) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギLD50値10000mg/kg(PATTY(5th, 2001))の記載による。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ウサギの85%水溶液での試験で紅斑、浮腫、剥離がみられた(BUA Report No. 148(1993))との報告より区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギの眼に85%水溶液を導入すると、結膜の重度の発赤と浮腫、虹彩の発赤紅斑、角膜の損傷が見られ、21日後この症状は無くなった(BUA Report No. 148(1993))。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | 98人のボランティアで1.1%含有するローションを使用したヒトパッチテストで感作性は示さなかった。また1.1%含有するローションを使用して、25人の手の裏又は手のひらに48時間、5回、ラウリル硫酸ナトリウムを処置した場所に塗布し、10日後他の場所に48時間閉鎖貼付したが、貼付直後も、24時間後も反応はなかった。(BUA Report No. 148(1993))との記載による。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 体細胞を用いるin vivo 変異原性試験(マウスの骨髄細胞による小核試験)で陰性(BUA Report No. 219(1998))の記載による。なお、in vitro 変異原性試験(エームズテスト)でも陰性の報告(NTP DB(access on 11. 2008))がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの混餌投与による2年間の試験において、腫瘍発生率はコントロールと変わらなかった(BUA Report No. 148(1993))との報告はあるが、雄のみの試験であり、他の動物種のデータは無く、データ不足で分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 妊娠ラットの器官形成期に経口投与した試験で、母獣の摂餌量および体重増加量は減少したが、胎児毒性及び催奇形性は認められなかった(BUA Report No. 219(1998))との報告はあるが、生殖毒性に関する報告は無く、データ不足により分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) | 警告 | H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット経口投与試験において嗜眠(630mg/kgから10000mg/kg)が観察されたとの報告がある(BUA Report No. 148(1993))ことから、区分3(麻酔作用)に該当する。ラット吸入試験(8時間)においては、慢性気管支炎が認められているが、投与量が不明である。ウサギ経皮投与試験においては、5 g/kg(85% solution)[換算;4250 mg/kg]の投与量でも毒性は発現しなかったため、区分外に該当するが、他の経路につきデータがないため分類根拠には採用できない。ウサギ経皮投与試験においては、5 g/kg(85% solution)[換算;4250 mg/kg]の投与量でも毒性は発現しなかったため、区分外に該当するが、他の経路につきデータがないため分類根拠には採用できない。以上から、区分3(麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラット経口投与試験(30日)において、0.26 g/kg bw/d[90日換算;86.7 mg/kg bw/d]の投与量で肝臓、腎臓、脾臓、睾丸に組織病理学的変化が認められており区分2に該当する可能性があるが、組織病理学的変化の詳細が不明である。また、ラット経口投与試験(2週間)において、@雄で0.3g/kg bw/d[90日換算;46.7 mg/kg bw/d]以上、雌で0.6g/kg bw/d[90日換算;93.3 mg/kg bw/d]以上の投与量で血漿グルコース濃度の低下が認められ、A雄で0.6g/kg bw/d以上、雌で2.0g/kg bw/d[90日換算;311.1 mg/kg bw/d]の投与量で腎臓重量の有意な増加が認められ、B最大投与量である2.0 g/kg bw/dでは雌雄において体重増加抑制(雌においては摂餌量の有意な低下)が認められているが、いずれも毒性影響には該当しない。以上から、分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
藻類(セネデスムス)の72時間EC50 = 35 mg/L(BUA, 1993)から、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 | - | - | H412: 長期継続的影響によって水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分3であり、急速分解性がない(難分解性、BOD:3.4%(既存点検, 1978))ことから、区分3とした。 |
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