名称:ベンジルアルコール
CAS番号:100-51-6
物質ID: | 20A2028 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点101℃(Ullmanns(E)(2003))は、>93℃である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含んでいるが、酸素原子は炭素および水素とのみ結合している。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLD50値=1610 mg/kg(SIDS(2008))(Directive 84/449/EECガイドラインに準拠)、1230 mg/kg(PATTY(5th, 2001))、2080 mg/kg(SIDS(2008))、3100 mg/kg(PATTY(5th, 2001)のデータに基づき、EECガイドライン準拠、かつ、危険性の高い区分を採用し、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | 警告 | H312: 皮膚に接触すると有害 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギのLD50値=2000mg/kg(SIDS(2008))に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 | 危険 | H331: 吸入すると有毒 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P311: 医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLC50値>4.178 mg/L(SIDS(2008))(OECD TG 403;GLP準拠)、ラットのLC50値=8.9 mg/L(SIDS(2008))、ラットのLC50値= 8.84 mg/L((換算値:12.5 mg/L/4h)(PATTY(5th, 2001))に基づき、GLP準拠のデータ>4.178 mg/Lかつ危険性の高い区分(8.9 mg/L)を採用しJIS分類基準の区分3とした。なお、毒性値濃度(2012 ppmV)は飽和蒸気圧濃度(123.6 ppmV;25℃)の90%値よりも高いので蒸気と判断した。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギのドレイズ試験の2報告で、皮膚一次刺激性指標値(PII値)は、それぞれ、1.56、1.83(ECETOC TR 66(1995))であり、いずれも2.3より低いため区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験(OECD TG 405)で、中等度の刺激性(moderately irritating)(SIDS(2008))に基づいて区分2とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足により分類できない。なお、2261人のボランティアに対するパッチテストにおいて約1%に陽性反応がみられたが、他方、本研究の最大投与量(10%濃度、48時間×5回)のテストにおいても25人の被験者には感作反応が現れなかったとの報告がある。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスを用いた腹腔内投与によるin vivo 小核試験(OECD TG474)(体細胞in vivo変異原性試験)で陰性結果(SIDS(2008))が報告されていることから、区分外とした。なお、Ames試験・大腸菌の点変異試験・CHO細胞の細胞遺伝学的試験など多数のin vitro変異原性試験報告があるが、曖昧な判定結果を除き20報告中て13例の陰性結果(SIDS(2008))、及び3例の陽性結果ある(SIDS(Access on June. 2008)。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | 発がん性試験(OECD TG451)によって評価された結果では、工業用ベンジルアルコールの場合、毒性影響のでない用量(ラットで400 mg/kg. Bw以下、マウスで200 mg/kg. bw以下)で2年間の暴露によって、発がん性を示す影響は認められなかったことから区分外とした。なお、2年間試験の最大用量は、予備試験(16day及び13 week試験)により求められた(SIDS(2008);NTP TR 343(1989))。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの4世代経口投与試験において、用量750mg/kg/day以下では、繁殖力、授乳、発育、催奇性に影響なしと報告されているが、仔の発生毒性に関するデータが不十分であるため分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットのLD50値(経口)で用量1230 mg/kg、1660mg/kg、マウスのLD50値(経口)で用量1360 mg/kg、また、ラット・マウスの吸入試験、以上(RTECS(2007))において嗜眠・昏睡・運動失調などの神経毒性諸症状を示す報告があるが、リスト3のデータであるため分類できないとした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの強制経口投与試験(50, 100, 200, 400, 800 mg/kg/d、13週)において、800mg/kg/d投与群に神経毒性症状(呼吸困難、昏睡状態)が報告されており、これは区分外に該当する(SIDS(2008);IUCLID(2000))。しかし、他経路のデータがない。よって分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 460 mg/L(SIDS, 2004)、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 230 mg/L、藻類の72時間EC50 = 770 mg/L(いずれも環境庁生態影響試験, 1997)から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=40 g/L(SIDS, 2004))、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。 |
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