名称:アルキル硫酸エステルナトリウム(アルキル基の炭素数が16から18までのもの及びその混合物に限る。)
CAS番号:68955-20-4
物質ID: | 2-007 |
分類実施者: | 経済産業省、環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | 固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点>400℃(IUCLID,2000))。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 試験温度の140℃において、液体または気体となる物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた経口投与試験(Directive 84/449/EEC,B.1、GLP)のLD50値>2,000 mg/kg(SIDS(2007)、IUCLID(2000))から区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データがないので分類できない。 なお、C12-13- 及び C10-16- アルキルサルフェイトについては、LD50値>500 mg/kg(SIDS(2007))との記述がある。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義上の固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データがないので分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データがないので分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用いた皮膚刺激性/腐食性試験(OECD TG 404)において、本物質濃度31.5%までは「slight irritation」(SIDS(2007))と記述されている。また本物質単品の4時間投与試験(OECD TG 404、GLP)で「slightly irritating」(IUCLID(2000))と記述されている。以上から区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギにおいて、本物質濃度25%で「mild irritant」(SIDS(2007))と記述されている。一方、本物質単品の眼刺激性/腐食性試験(OECD TG 405、GLP)で、角膜及び結膜に中程度から強度の障害がみられるが、1週間以内に回復し、刺激性指数は4.2である(IUCLID(2000))と記述されている。以上から区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがないので分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いたMaximization試験(OECD TG 406、GLP)で皮膚感作性を示さない(IUCLID(2000))、及びアルキル硫酸塩はOECD TG 406試験で皮膚感作性を示さない(SIDS(2007))との記述から区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivoで、アルキル硫酸塩は、マウスを用いた小核試験、染色体異常試験、優性致死試験で遺伝毒性を示さない(SIDS(2007))との記述があるが、本物質についての詳細なデータは記述されていないので分類できない。in vitroでは、細菌を用いたAmes試験(OECD TG 471、GLP)で陰性(IUCLID(2000))、アルキル硫酸塩は細菌及び哺乳類培養細胞を用いた試験で変異原性を示さない(SIDS(2007)と記述されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | 主要な国際的評価機関による評価がなされておらず、データもないので分類できない。 なお、アルキル硫酸塩(C12-15 ASO4 Na)は、ラットを用いた2年間混餌投与試験で発がん性を示さなかった(SIDS(2007))と記述されている。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラット、マウス、ウサギを用いた、本物質を含む種ーのアルキル硫酸塩の発生毒性試験において、児への影響(胎児死亡、同腹の児死亡指数の増加)は、母動物への影響(食欲不振、体重減少、死亡)が顕著にみられる用量(ラットで300-500 mg/kg)に限定される(SIDS(2007))と記述されている。児への影響は母動物の二次的影響とみなせるが、断定できず分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | アルキル硫酸塩のラット及びマウスを用いた急性経口投与試験において、無気力、運動失調がみられるが特異的ではない(SIDS(2007))との記述があり、また、回復性等の詳細は不明なので分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた13週間混餌投与試験において、肝毒性(実質性肥大、相対重量増加)がみられた(SIDS(2007))との記述、ラットを用いた90日間経口投与試験(OECD TG 408、GLP)において、影響はみられない(IUCLID(2000))との記述がある。これらは区分2のガイダンス値の範囲外での試験結果である。以上より、区分外とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データがないので分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ゼブラフィッシュ)での96時間LC50 = 5.2 mg/L(IUCLID, 2000)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分2であり、急速分解性がない(BIOWIN)ことから、区分2とした。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルラベル |
職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |