GHS分類結果

名称:2-(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール
CAS番号:95-32-9

結果:
物質ID: 1-454
分類実施者: 経済産業省、環境省
分類実施年度: 平成20年度
使用マニュアル: 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関わる原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - 固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - 固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - 固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - 固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - 固体である。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 試験温度の140℃において、液体または気体となる物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - 固体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外 - - - - ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG 401、GLP)のLD50値 >2,000 mg/kg(厚労省報告(Access on October 2008))より区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データがないので分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHS定義上の固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データがないので分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データがないので分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データがないので分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - データがないので分類できない。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データがないので分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データがないので分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - in vitro変異原性試験(チャイニーズハムスター培養細胞(CHL/IU)を用いる染色体異常試験(OECD TG473、GLP))で「陽性」(厚労省報告(Access on October 2008))との記述があるが、in vivo試験のデータがないので、分類できない。
6 発がん性 分類できない - - - - 主要な国際的評価機関による評価がなされておらず、データがないので分類できない。
7 生殖毒性 分類できない - - - - ラットを用いた経口投与による生殖/発生毒性スクリーニング試験(OECD TG421、GLP)において、「親動物および児動物で、投与に起因する生殖発生毒性学的影響は最高用量である 1,000 mg/kg までみられなかった」(厚労省報告(Access on October 2008))との記述がある。しかし、この試験では児動物の催奇形性のデータが不十分である。他の試験データもないため、分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分外 - - - - ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG 401、GLP)で、「雌雄とも2,000 mg/kg を投与しても一般状態および剖検所見に異常はみられなかった」(厚労省報告(Access on October 2008))との記述がある。以上より、区分外とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分外 - - - - ラットを用いた28日間反復経口投与試験(OECD TG407、GLP)において、1,000 mg/kg(90日換算値:311 mg/kg)までの投与で「行動機能(FOB)、感覚反応、握力、自発運動量、尿検査、血液学検査、血液生化学検査、剖検および病理組織学検査において、投与に起因する変化はみられなかった」(厚労省報告(Access on October 2008))との記述がある。以上より、区分外とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データがないので分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
魚類(メダカ)の96時間LC50 = 0.49mg/L(環境省生態影響試験, 2002)から区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1 警告 H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性区分1であり、急速分解性がない(BIOWIN)ことから区分1とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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