名称:水素化テルフェニル
CAS番号:61788-32-7
物質ID: | 1-238 |
分類実施者: | 経済産業省、環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | ICSC(1995)による引火点は157℃(密閉式)であり、区分外に該当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点374℃(ICSC,1995))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた経口投与試験のLD50値として、6,600 mg/kg(PATTY(5th, 2001))、17,500 mg/kg、10,200 mg/kg(ACGIH(7th, 2001))があるが、低値でかつ新しいデータである6,600 mg/kgから、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用いた経皮投与試験(OECD TG 402、GLP)のLD50値>2,000 mg/kg(IUCLID(2000))から、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義上の液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データがないので分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | 本物質は25℃の飽和蒸気圧濃度が1.3 mg/L(128 ppm)の液体である。ラットを用いた4時間吸入暴露試験のLC50値>4.7 mg/L(ACGIH(7th, 2001))との記述、ラットを用いた4時間エアロゾル吸入暴露試験(OECD TG 403、GLP)のLC50値>4.3 mg/L(IUCLID(2000))との記述があり、いずれも飽和蒸気圧濃度を超えているため、ミスト基準を適用したが、区分を特定できないので、分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
List2の情報源に、2件のウサギを用いた24時間Draize試験で、「moderately irritating、PII値=3.01」、「not irritating、PII値=0.04」(IUCLID(2000))との記述があるが、List1の情報源に、ウサギの皮膚に「moderately」な刺激あり(ACGIH(7th, 2001))と記述されているため、本物質による刺激性が否定できない。よって区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギの眼に対し「nonirritating」(ACGIH(7th, 2001))とあり、また、ウサギを用いた眼刺激性/腐食性試験(OECD TG 405、GLP)で、「Draize score:0.3/110」(IUCLID(2000))の記述から、区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがないので、分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | 50人及び51人による2件のヒトパッチテストで、「感作性なし」(ACGIH(7th, 2001)1件、IUCLID(2000)2件)との記述があるので、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 体細胞in vivo変異原性試験(ラット骨髄細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG 475、GLP))で「陰性」(ACGIH(7th, 2001)、IUCLID(2000))との記述から、区分外とした。 なお、in vitro変異原性試験として、ネズミチフス菌を用いたAmes試験、CHO培養細胞を用いたHGPRT試験及びラット肝培養細胞を用いる不定期DNA合成試験で、いずれも「陰性」((ACGIH(7th, 2001)、IUCLID(2000))との記述あり。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | 主要な国際的評価機関による評価がなされておらず、データ不足のため、分類できない。 なお、雌雄マウスを用いた37週間経皮投与試験で、「not carcinogenic」(ACGIH(7th, 2001))、「投与量50 mg/Lで、影響ない」(IUCLID(2000))旨の記述がある。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた出生前発達毒性試験(OECD TG 414、GLP)において、「母動物に対する有害影響がない用量で、催奇形性なし」(ACGIH(7th, 2001)、IUCLID(2000))との記述がある。また、ラットを用いた催奇形性試験(Bio dynamics, Inc., method、GLP)において「母動物の摂餌量減少がみられた用量で、児に影響がない」旨(IUCLID(2000))の記述がある。また、ラットを用いた二世代生殖毒性試験(OECD TG 416、GLP)で「本物質を30、100、300、1000 ppm(換算値:1.8-2.5、6.1-8.3、18.5-24.4、62.0-81.2 mg/kg)で混餌投与した親動物の交配、繁殖力に用量依存性の影響は見られず、投与に関する生殖器官の組織病理学的変性も見られなかった」(USCh(2004))旨の記述がある。以上より、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについて、エアロゾルを吸入すると「上気道を刺激及び吐き気症状」(ACGIH(7th, 2001))との記述、また、ラットを用いた急性吸入暴露試験で「気道を刺激する」(ACGIH(7th, 2001))との記述から、区分3(気道刺激性)とした。 なお、ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG 401、GLP)において、10,000 mg/kgで、「一般所見で、自発運動の抑制、下痢、糞尿による被毛の汚れが見られたが、剖検所見は全ての動物で正常である」(USCh(2004))旨の記述がある。また、「短期暴露の影響: 眼、皮膚、気道を刺激する」(ICSC(1995))との記述がある。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギを用いた21日間経皮投与試験(International Research and Development Corp. method、GLP)で、「2,000 mg/kgで、全身毒性なし」(ACGIH(7th, 2001)、IUCLID(2000))との記述があり、ラットを用いた90日間経口投与試験(OECD TG 408、GLP)において「肝臓、腎臓及び副腎(雌のみ)重量増加、雌動物の体重減少、組織病理学的検査では本物質投与に関わる毒性影響なし」(USCh(2004)、IUCLID(2000))との記述がある。また、ラットを用いた90日間エアロゾル吸入暴露試験(OECD TG 413、GLP)で、「体重減少、肝重量増加及び色素涙」(IUCLID(2000))との記述、ラットを用いた182日間エアロゾル吸入暴露試験(Industrial Biotest Laboratory, Inc. method)で、「SGOT、SAP及びSGPTの上昇、BUNの減少、及び肝重量増加」(IUCLID(2000))の記述がある。これらの影響は区分2のガイダンス値の範囲内でみられたので、区分2(肝臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 本物質は炭化水素である。粘度70mPa・s(20℃)(15107の化学商品)及び密度1.011g/cm3(15℃)(IUCLID(2000))より推定した動粘性率は69.2 mm2/s(20℃)であり、40℃での動粘性率69.2 mm2/s以下となると考えられるが、基準値の20.5 mm2/sより低値なのか不明なので、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
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