名称:トルイレンジアミン
CAS番号:25376-45-8
物質ID: | 1309 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 染料の中間体などとして使用されており、常温の空気と接触しても自然発火しないと考えられ、区分外とした。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含んでいない有機化合物。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
トルイレンジアミン(組成比率不明)のラット経口LD50値270mg/kg(RTECS(1997))から、区分3とした。 【注】本物質は、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-ジアミノトルエンの総称であり、物質の組成比率の判明している知見はない。もっとも代表的な異性体である2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)ならびに2,5-ジアミノトルエン(パラトルイエンジアミン、ID1324, CAS: 95-70-5)の分類結果を参照のこと。本健康有害性については、必要に応じ、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)の分類結果を記載している。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
トルイレンジアミン(組成比率不明)のラット経皮LD50値463 mg/kg(RTECS(1997))から、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 なお、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)では、区分3とされている。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | トルエンジアミンの各異性体はウサギの眼に刺激性を示さない(HSDB(2003))との報告の一方、ヒトにおいて角膜混濁を伴う眼瞼炎を認めた知見も1例あり(HSDB(2003))、データ不足で分類できない。 なお、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)では、区分2Aとされている。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
トルイレンジアミンは、ヒト皮膚感作性物質とされている(HSDB(2003))こと、また、異性体の1つである2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)が区分1に分類されていることから、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 なお、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)では、区分外とされている。 |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
区分2に分類されている2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)を相当量含むことから、区分2とした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒト疫学調査では生殖への影響は認められていないものの、一部、精子数の減少を認めた知見があり(HSDB(2003))、加えて、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)では、雄動物の生殖能及び児動物の発生への影響をもとに区分2に分類されていることから、同様に区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(肝臓) | 危険 | H370: 臓器の障害(肝臓) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
トルイジンアミンを含むある種のジアミンは、実験動物に対し強い肝毒性を示す(HSDB(2003))こと、加えて、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)はヒトに肝毒性があるとされていることから、区分1(肝臓)とした。 なお、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)では、区分1(肝臓、中枢神経系、血液系)、区分3(気道刺激性)とされている。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
トルイジンアミンを含むある種のジアミンは、実験動物に対し強い肝毒性を示す(HSDB(2003))こと、加えて、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)は実験動物において区分1に相当するガイダンス値の範囲で肝臓への影響が認められていることから、区分1(肝臓)とした。 なお、2,4-トルエンジアミン(ID167, CAS: 95-80-7)では、区分1(肝臓、腎臓)、区分2(血液系、脾臓、精巣)とされている。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=4.3mg/L(IUCLID、2000)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=0.16(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分2とした。 |
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