名称:ベンゾニトリル
CAS番号:100-47-0
物質ID: | 1221 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 | H227: 可燃性液体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点が75℃(C.C.)であり(ICSC(J), 1999)、区分4とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が550℃(ICSC(J), 1999)であり、常温の空気と接触しても自然発火しない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 用途が溶剤であり、自己発熱性はないと考えられ、区分外とした。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含んでいない有機化合物。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットにおける経口LD50 = 1500, 720, 1000, 800, 840 mg/kg(IUCLID(2000)), 700, 1500, 1300 mg/kg(HSDB(2003))から、計算式を用いて算出した値(LD50 = 848 mg/kg)に基づき区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | 警告 | H312: 皮膚に接触すると有害 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットにおける経皮LD50 = 1200 mg/kg(IUCLID(2000), RTECS(2000), HSDB(2003))と、ウサギにおける経皮LD50 = 1250 mg/kg(IUCLID(2000), RTECS(2000), HSDB(2003))のうち、数値の小さい方を採用し(LD50 = 1200 mg/kg)、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 | 危険 | H331: 吸入すると有毒 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P311: 医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットにおける吸入LC50値(8hr, 950ppm)を、4時間値に換算して得られたLC50 = 1900ppm(換算値 8 mg/L)から、区分3とした。なお、本物質の飽和濃度は1000ppmであり、吸入試験は蒸気の状態で行われていると推定される。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ウサギに対する標準ドレイズ法の結果、”Moderate(中程度)”に刺激すること(RTECS(2000), HSDB(2003))、ヒトの皮膚を刺激するとの記述がある(ICSC(J)(1999), SITTIG(4th, 2002), HSFS(2000))ことから、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A-2B | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギの眼に対する投与の結果、結膜の赤み、結膜浮腫のような刺激症状が認められること(IUCLID(2000))、ヒトの眼を刺激するとの記述がある(ICSC(J)(1999), SITTIG(4th, 2002), HSFS(2000))ことから、区分2A-2Bとした。なお、得られた情報からは細区分は困難である。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 志願者に対してパッチテストを行った結果感作性はなかったとの報告がある(HSDB(2003))が、他にデータがなく、データ不足で分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vitroでのAmes試験陰性(IUCLID(2000))の結果のみしかなく、データ不足で分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(中枢神経系)、区分3(気道刺激性) | 警告 |
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) H371: 臓器の障害のおそれ(中枢神経系) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
Priority 2の文書中、ヒトへの暴露の結果、錯乱、頭痛、吐き気、嘔吐等の影響を与えるとの記述がある(ICSC(J)(1999), SITTIG(4th,2002), HSFS(2000))こと、ラットおよびマウスへの投与により(投与経路、投与量不明)、中枢神経系の抑制に由来する症状(昏睡、四肢痙攣等)が見られる(HSDB(2003))ことから区分2(中枢神経系)とした。さらに、気道を刺激する(ICSC(J)(1999), HSFS(2000))ことから、区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(中枢神経系、肝臓) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(中枢神経系、肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットにおける吸入暴露実験(蒸気)において、ガイダンス値で区分2に相当する量の暴露により、中枢神経系および肝臓に障害を与えるとの記述がある(IUCLID(2000), RTECS(2000))ことから、区分2(中枢神経系、肝臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ミジンコ類)の24時間EC50=30930μg/L(AQUIRE、2003)から、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:63.4%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=1.56(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |
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