名称:キノリン
CAS番号:91-22-5
物質ID: | 1158 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点として低い方から59℃(NFPA, 13th, 2002)、99℃(Closed Cup)(HSDB, 2003)、105℃(ICSC(J), 1993)との情報があった。59℃であれば区分3相当だが、物質固有の国連番号(2656)によりUNRTDGが6.1、IIIに分類されており、3が付されていないことから、99℃(Closed Cup)(HSDB, 2003)を採用し、区分外とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 物質固有の国連番号(2656)によりUNRTDGが6.1、IIIに分類されており、4.2が付されていないため、区分外とした。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含んでいない有機化合物。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 物質固有の国連番号(2656)によりUNRTDGが6.1、IIIに分類されており、8が付されていないが、金属腐食性を否定するデータが見つからないため、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットにおけるLD50 = 331, 460 mg/kg(PATTY(5th, 2001), RTECS(2004), HSDB(2003), IUCLID(2000))のうち数値の小さい方を採用し、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギにおけるLD50 = 590 mg/kg(0.54 ml/kgより換算)(PATTY(5th, 2001), RTECS(2004), IUCLID(2000))から、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ウサギの皮膚に対して中程度(Moderate)の刺激性があるとの記載(PATTY(5th, 2001), RTECS(2004))および、ヒトの皮膚を刺激するとの記述(ICSC(J)(1993), HSDB(2003))から、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギの眼に対して中程度〜重度(moderate-to-severe)に刺激するとの記述がある(PATTY(5th, 2001), IUCLID(2000))こと、およびヒトの眼に対しても刺激性を示す(HSDB(2003), ICSC(J)(1993), SITTIG(4th, 2002))ことから区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足で分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウス骨髄細胞を用いたin vivo小核試験、マウス肝臓を用いた遺伝子突然変異試験およびラット肝細胞を用いた染色体異常試験において陽性結果が見られる(いずれもIRIS(2001))ため、分類の指針のフローに従い区分2と分類した。 | |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EPAにおいて1986年のガイドラインに従いB2に分類されている(IRIS(2001))ことから、分類の指針に従い区分2と分類した。 | |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(呼吸器系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(呼吸器系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
Priority 2において、ヒトへの本物質の暴露により、咳、息苦しさ、息切れを生じ、また高濃度の暴露では、肺水腫や、呼吸筋の麻痺による呼吸困難を引き起こすとの記述がある(HSDB(2003), ICSC(J)(1993), SITTIG(4th, 2002))ことから、区分2(呼吸器系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓、眼(網膜)) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓、眼{網膜}) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
Priority 1および2の文書中、ガイダンス値で区分2に分類される投与量で、ラットの肝臓に影響(肝臓の血管腫瘍、肝重量増加、胆管増生)を与えることが報告されている(PATTY(5th, 2001), IUCLID(2000))こと、また、Priority 2においてヒトの肝臓および眼(網膜)に影響を与えるとの記述がある(ICSC(J)(1993), HSDB(2003), SITTIG(4th, 2002))ことから区分2(肝臓、眼(網膜))とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=25mg/L(環境省生態影響試験、1995)から、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 | - | - | H412: 長期継続的影響によって水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分3、生物蓄積性が低いものの(BCF=3.8(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:0.2%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分3とした。 |
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