名称:N-エチル-O-(2-イソプロポキシカルボニル-1-メチルビニル)-O-メチルチオホスホルアミド
CAS番号:31218-83-4
物質ID: | 1133 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類できない | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団として不飽和のC-C結合を含んでいる。酸素収支は-173.5で-200よりも高いが、データが不足しているために分類できない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点172-178℃(93℃超)(自社データ(日本化薬株式会社)) |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団として不飽和C-C結合およびP-O結合を含むが、データがないために分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点172-178℃(自社データ(日本化薬株式会社))より、発火点は70℃以上と判断される。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水溶解度測定がなされている(医薬品承認申請資料およびPesticide Manual)ことから、中性の水中では安定と判断される。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | リンと結合した酸素原子を含むが、データがないために分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた2つの経口毒性試験における雌雄のLD50値のうち低い方を採ると、それぞれLD50=94.2 mg/kgとLD50=96.4 mg/kgであり(医薬品承認申請資料)、これらのうちの低い方LD50=94.2 mg/kgに基づき、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットとウサギのLD50値のうちの低い方、ウサギLD50=486.4 mg/kg(米国殺虫剤登録申請資料)に基づき、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ラットを用いた2つの4時間吸入毒性試験における雌雄のLC50値のうち低い方を採ると、それぞれLC50=3.02 mg/LとLC50=3.3 mg/Lであり(医薬品承認申請資料)、これらのうちの低い方LC50=3.02 mg/Lに基づき、区分4とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギにおける2試験において、紅斑/痂皮または浮腫の平均スコアがいずれも1.5未満であるとの記載(医薬品承認申請資料、米国殺虫剤登録申請資料)に基づき、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギにおける2試験において、角膜の潰瘍または混濁がなく、虹彩は正常で、結膜に充血・浮腫がないとの記載(医薬品承認申請資料、米国殺虫剤登録申請資料)に基づき、区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いたMaximization法による皮膚感作性試験(アジュバント使用)では陽性率20%であり(医薬品承認申請資料)、Buehler法による遅延型過敏反応試験成績(アジュバント不使用)では陰性であるとの記載(米国殺虫剤登録申請資料)に基づき、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | ヒト経世代疫学、経世代変異原性試験、生殖細胞in vivo変異原性試験のデータが無く、体細胞in vivo変異原性試験(ラットの骨髄細胞を用いるin vivo染色体異常試験)で陰性との記載(米国殺虫剤登録申請資料)に基づき、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ラット及びマウスにおける発がん性試験において、投与に関連した腫瘍の増加を認めなかったとの記載(医薬品承認申請資料、米国殺虫剤登録申請資料)に基づき、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットにおける生殖試験において、妊娠前及び妊娠初期、器官形成期、周産期及び授乳期における確実中毒量の投与により、母獣の生殖及び哺育、次世代の発育、発達及び生殖について影響を認めず、ウサギにおける催奇形性試験において、確実中毒量の投与により、催奇形性を認めなかったとの記載(医薬品承認申請資料、米国殺虫剤登録申請資料)がある。以上に基づき、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(全身性、神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(全身性、神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット及びマウスの単回投与試験において、自発運動減少、失調性歩行、歩行困難、振せん、流涙、流涎、縮瞳、呼吸不整、痙攣などの症状が見られた。これらの変化はいずれも区分1のガイダンス値範囲内の投与量(62.4-116.1mg/kgまたは1.1-8.6mg/L)において見られるとの記載(医薬品承認申請資料、米国殺虫剤登録申請資料)に基づき、区分1(全身性、神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットにおいて区分1のガイダンス値範囲内の投与量(0.34-0.70 mg/kg)の経口投与、またはイヌにおいて区分1のガイダンス値範囲内の投与量(0.176-0.692 mg/kg)の経口投与で血球・脳コリンエステラーゼ活性阻害が見られたが、その他の毒性症状は認められなかったとの記載(医薬品承認申請資料、米国殺虫剤登録申請資料)に基づき、分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=0.0033mg/L(米国殺虫剤申請用試験、1990)他から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.82(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 |
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