名称:O-エチル=S,S-ジプロピル=ホスホロジチオアート
CAS番号:13194-48-4
物質ID: | 1025 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点が140℃(密閉式)(PM 13th, 2003)であるため、区分外とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 用途が農薬であり、常温の空気と接触しても自然発火しない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に対して安定(PM, 13th, 2003)。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | HSDB(2004)に「金属腐食性はない」との記載があるが、データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分2 | 危険 | H300: 飲み込むと生命に危険 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットへの経口LD50値(52, 33, 56mg/kg)(JMPR 629(1983), JMPR961(1999))に基づき、計算式を適用して得られたLD50=35mg/kgから区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分1 | 危険 | H310: 皮膚に接触すると生命に危険 |
P302+P350: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で優しく洗うこと。 P262: 眼、皮膚、衣類につけないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットへの経皮LD50値は、3つのデータ(226, 1280, 424mg/kg)(JMPR 961(1999))に基づき計算式を適用して得られたLD50値が使用データの最低値よりも小さいため、使用データの最低値を採用して、LD50=226mg/kgとした。またウサギへの経皮LD50値は、26mg/kg(PDS 70(1988))および8.5mg/kg(JMPR 961(1999))から、より毒性の強い値を採用し、8.5mg/kgである。両者を比較し、より数値の低い値(8.5mg/kg)から区分1とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分2 | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットにおけるLC50(4時間値)=0.250 mg/L(JMPR 961(1999))より区分2とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギで軽微な刺激(slight irritation)がみられていることから区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A-2B | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギの眼に中程度の(moderate)紅斑、強膜および瞬膜の血管新生がみられたことから、区分2A-2Bとした。 【表示】細区分を行う必要がある場合は、安全性の観点から2Aとした方が望ましい。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | EUのRisk警句ではR43と分類され、皮膚感作性があることが示唆されるが、この情報を具体的に支持するデータがないため、分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | In vivo変異原性(ラット骨髄細胞を用いた染色体異常試験、ラットを用いた優性致死試験)の結果が陰性(ラットを用いた優性致死試験のうち1件はequivocal(あいまい))(JMPR 629(1983), JMPR 961(1999))であることから、分類指針に従い区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | 雄ラットで甲状腺C-cell腺腫、副腎悪性褐色細胞腫の増加(JMPR 629(1983), PDS 70(1988), HSDB(2004))、雌ラットで子宮内膜ポリープの増加(HSDB(2004))を示すデータはあるが、直接ヒトの発がん性に結びつくようなデータはなく、また、評価機関による評価もなされていないため、分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットやウサギを用いた動物実験の結果は、影響がないか、もしくは影響が見られた場合でもその程度は小さく(骨化不全等)、また、OECDガイドラインに準拠し、GLPで実施したラットおよびウサギの二世代試験で影響がみられなかったことから、区分外とした(PDS 70(1988), JMPR 629(1983), JMPR 961(1999))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
Priority 1の文書中に、ガイダンス値で区分1に相当する暴露量で、ラットに対してコリンエステラーゼ阻害に由来する神経影響(振戦、眼の突出、協調運動障害、唾液分泌過剰等)が見られたとの記述がある(JMPR 961(1999))ことから、区分1(神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓)、区分2(神経系) |
危険 警告 |
H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(神経系) H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
Priority 1の文書中、ガイダンス値で区分1に相当する投与量で、イヌに対し、肝毒性を示唆する所見が見られているJMPR 765(1987)ため区分1(肝臓)とした。さらに、Priority 1の文書中、ガイダンス値で区分2に相当する投与量で、ラットに対し、コリンエステラーゼ阻害に基づくと考えられる軽微な変化(嘔吐、軟便等)が見られる(JMPR 629(1983))ため区分2(神経系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ミシッドシュリンプ)の96時間LC50=0.02ppm(HSDB、2004)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.59(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 |
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