名称:レソルシノール
CAS番号:108-46-3
物質ID: | 1011 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス6.1に分類されている。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が585℃である。(ホンメル(1991)Card No.890) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 試験温度の140℃において、液体または気体となる物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内にフッ素または塩素を含んでいない。酸素を含むが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 試験温度である55℃において、気体状または固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:980 mg/kg(NTP TR 403, 1992, ACGIH 7th., 2001, PATTY 4th., 1994, DFGOT 20, 2003)202 mg/kg, 301 mg/kg, 370 mg/kg, 489 mg/kg, 334 mg/kg, 349 mg/kg および502 mg/kg(出典はいずれもDFGOT 20, 2003)から計算される毒性値 302 mg/kgに基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分5 | - | 警告 | H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ウサギにおけるLD50値: 3360 mg/kg(NTP TR 403, 1992, ACGIH 7th., 2001, DFGOT 20, 2003, PATTY 4th., 1994)および3830 mg/kg(DFGOT 20, 2003)に基づき、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分5 | - | 警告 | H333: 吸入すると有害のおそれ | P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 | ラットでの1時間暴露によるLC50値: 21.3mg/l(4時間換算値: 5.33mg/l, IUCLID 2000)に基づき、区分5とした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、GHS定義の6倍の暴露時間において正常皮膚には刺激性なし〜中等度の刺激性が認められた(ACGIH 7th., 2001, DFGOT 20, 2003, PATTY 4th., 1994)との記述から、ウサギでの皮膚刺激性の強さは中等度またはそれより弱いと判断されること、およびヒトでの職業的暴露により皮膚刺激性が認められている(NTP TR 403, 1992, PATTY 4th., 1994, ACGIH 7th., 2001, IARC 15, 1977)との記述から本物質には皮膚刺激性があると判断し、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験で角膜に非可逆性の潰瘍を起こすとの記述(ACGIH 7th., 2001, DFGOT 20, 2003)に基づき、区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトで感作性が認められるとの多くの症例報告があるとの記述、およびモルモットを用いた試験(Maximization法)で陽性(陽性率: 70%)である(ヒト、動物ともDFGOT 20, 2003)との記述に基づき、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 体細胞を用いる in vivo変異原性試験であるマウスおよびラット骨髄細胞を用いる小核試験およびラット骨髄細胞を用いる姉妹染色分体交換試験でいずれも陰性である(NTP TR 403, 1992, ACGIH 7th., 2001, DFGOT 20, 2003, IARC 71, 1999)との記述から区分外とした。 なお、生殖細胞in vivo遺伝毒性試験であるマウス精巣細胞を用いるDNA合成阻害試験では陰性である(NTP TR 403, 1992, ACGIH 7th., 2001)。またin vitro変異原性試験のうち、ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験および遺伝子突然変異試験では陽性である(NTP TR 403, 1992, ACGIH 7th., 2001, DFGOT 20, 2003, IARC 71, 1999, NTP DB 2006)との記述および細菌を用いる突然変異試験では陰性である(NTP TR 403, 1992, ACGIH 7th., 2001, DFGOT 20, 2003, IARC 15, 1977)との記述がある。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARCではGroup 3(IARC 71, 1999)に、ACGIHではA4(ACGIH 7th. 2001)に分類されていることに基づき、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 妊娠したラットとマウスの胎児器官形成期に経口投与した試験では、母獣に体重増加抑制を示す用量においても胎児毒性および催奇形性はなかった(NTP TR 403, 1992, ACGIH 7th., 2001, DFGOT 20, 2003, IARC 71, 1999)との記述はあるが、生殖機能等への影響の有無が不明のため、分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(血液、中枢神経系、呼吸器系、心血管系) | 危険 | H370: 臓器の障害(血液、中枢神経系、呼吸器系、心血管系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトでの経口摂取あるいは経皮暴露により、情動不安、メトヘモグロビン血症、チアノーゼ、めまい、ねむけ、痙攣、頻脈、呼吸困難、体温低下、血圧低下、呼吸数減少、黄疸が認められ死亡することがある(PATTY 4th., 1994)との記述から標的臓器は血液、中枢神経系、呼吸器系、心血管系であると判断され、区分1(血液、中枢神経系、呼吸器系、心血管系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(甲状腺) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(甲状腺) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットに12週間飲水投与した試験で区分1のガイダンス値範囲内の用量で、甲状腺の濾胞上皮細胞の平均の高さが有意に増し、濾胞の平均径が有意に小さくなっており、著者は甲状腺腫発症の前駆段階にあるとみなしていることから、甲状腺機能への影響は明らかでないが、甲状腺に影響を及ぼす可能性があると判断し、区分1(甲状腺)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(グラスシュリンプ)の96時間LC50=32.7mg/L(ECETOC TR91、2003)から、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:66.7%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=0.8(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |
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