GHS分類結果

名称:ペルオキソ二硫酸ナトリウム
CAS番号:7775-27-1

結果:
物質ID: 949
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 区分外 - - - - UNRTDG クラス5.1に分類されている。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外 - - - - 不燃性である。(ICSC(J)(2002))
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 酸化性固体に分類されている。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - 不燃性である。(ICSC(J)(2002))
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - 不燃性である。(ICSC(J)(2002))
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - - UNRTDG クラス5.1に分類されている。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 区分3 警告 H272: 火災助長のおそれ:酸化性物質 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。
P221: 可燃物と混合を回避するために予防策をとること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
UNRTDG クラス5.1 PGIIIに分類されている。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 有機物ではない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 試験可否の判断材料となる融点情報も含めてデータなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットLD50値:920mg/kgおよび895mg/kg(NICNAS, 2001)に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ウサギLD50値:>10000mg/kg(NICNAS, 2001)に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分外 - - - - ラットLC50(4時間)値:>5.1mg/Lおよび>21.6mg/L(NICNAS, 2001)、LC50(1時間)値:>191.7mg/L(4時間換算値>47.93mg/L)(NICNAS, 2001)に基づき、区分外とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分3 - 警告 H316: 軽度の皮膚刺激 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 ICSC(J)(2002)およびHSFS(1999)の皮膚を刺激するとの記述、NICNAS(2001)のウサギの皮膚に適用した試験において軽度な刺激性が認められたとの記述から、刺激性は軽度であると判断し、区分3とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B - 警告 H320: 眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
NICNAS(2001)のウサギの眼に適用した試験において軽度な結膜炎のみが認められたとの記述から、刺激性の判定基準には適応しないと考えられたが、ICSC(J)(2002)およびHSFS(1999)には眼を刺激するとの記述があることから、軽度な眼刺激性があると判断し、区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 区分1 危険 H334: 吸入するとアレルギー、喘息又は呼吸困難を起こすおそれ P304+P341: 吸入した場合:呼吸が困難な場合には、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P342+P311: 呼吸に関する症状が出た場合:医師に連絡すること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P285: 換気が十分でない場合には、呼吸用保護具を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
NICNAS(2001)にヒトで吸入暴露により喘息症状が誘発されたとの症例報告があり、NICNAS(2001)では呼吸器感作性陽性と結論づけていることから、区分1とした。
4 皮膚感作性 区分1 警告 H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
NICNAS(2001)にPatch testで陽性反応が認められた2症例以上の報告があり、NICNAS(2001)では皮膚感作性陽性と結論づけていること、さらにNICNAS(2001)のモルモットを用いたOptimization Testにおいて30%以上が陽性反応を示したとの記述から、区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - 使用組織は不明であるが、in vivo変異原性試験であるマウスを用いた小核試験において陰性の結果(NICNAS, 2001)があることから、区分外とした。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性) 警告 H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
NICNAS(2001)のマウスを用いた吸入暴露試験において気道刺激性を示す呼吸の変化が認められたとの記述から、区分3(気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分外 - - - - NICNAS(2001)およびACGIH(7th, 2001)のラットを用いた90日間混餌経口投与試験において区分2のガイダンス値範囲を超える用量でも毒性が認められなかったとの記述から、区分外とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外 - - - - 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50>100mg/L(環境省生態影響試験、1999)から、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外 - - - - 難水溶性でなく(水溶解度=55.6g/100mL(ICSC、1993))、急性毒性が低いことから、区分外とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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