名称:ヘキサメチルホスホリックトリアミド
CAS番号:680-31-9
物質ID: | 940 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点>93℃ |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットLD50値:2650mg/kg(雄)、3360mg/kg(雌)(ACGIH(7th, 2001)およびIARC Vol. 15(1977))に基づき、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分5 | - | 警告 | H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ウサギLD50値:2600mg/kg(ACGIH(7th, 2001)およびIARC Vol. 15(1977))に基づき、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
モルモットでの皮膚刺激性試験では、強度の刺激性あり(RTECS(2005))との記述およびヒトの皮膚に触れると刺激性を示すことがある(HSFS(2001))との記述に基づき、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分1B | 危険 | H340: 遺伝性疾患のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウス(げっ歯類)を用いる優性致死試験で陽性結果があり{IARC Vol. 15(1977)およびIARC Vol. 71(1999)}、また、EU ANNEX I(2005)ではカテゴリー2・R46に分類されていることに基づき、区分1Bとした。 | |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EU(EU ANNEX I(2005))ではカテゴリー2に分類されているが、IARC(IARC 71(1999))および日本産業衛生学会(産衛学会勧告(2005))で2B、ACGIH(ACGIH(7th, 2001))ではA3、NTP(NTP RoC(11th, 2005))ではRに分類されており、区分2とした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIH(7th, 2001)に「ラットへの経口投与で精巣萎縮および無精液が起こる」との記述、IARC Vol. 15(1977)に「ラットへの500mg/kg/dayの6日間反復経口投与した後、23週間の観察期間に無精子症、精巣の重量減少および性腺細胞の破壊が認められる」との記述がある。また、ヒトへの影響として、HSFS(2001)に「精巣(男性・生殖腺)を破壊する可能性がある」との記述、およびSITTIG(4th, 2002)に「男性の精巣を損傷し、精子生成に影響を及ぼす可能性があるとする限定的証拠がある」との記述に基づき、区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(呼吸器系、腎臓、中枢神経系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(呼吸器系、腎臓、中枢神経系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトへの影響として、ICSC(J)(1994)に「肺、腎臓、中枢神経系に影響を与え、機能障害、機能低下を生じることがある」との記述、HSFS(2001)に「吸入により鼻及び喉を刺激する可能性がある」との記述、およびSITTIG(4th, 2002)に「暴露により、鼻・喉・肺を刺激、損傷し、鼻汁を引き起こし肺を変化させる可能性がある」との記述に基づき、区分2(呼吸器系、腎臓、中枢神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器)、区分2(腎臓) |
警告 危険 |
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器) H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットでの3カ月間吸入暴露試験で区分2のガイダンス値範囲の0.4ppm暴露で腎尿細管上皮の変性が認められたとの記述(ACGIH 7th, 2001)、ラットでの6〜24カ月間の吸入暴露試験では区分1のガイダンス値範囲の投与量から呼吸器粘膜および肺の障害が認められたとの記述(IARC 71(1999))、ラットでの52-72日間の混餌投与試験では、概ね区分2のガイダンス値範囲の投与量で気管支粘膜の障害が認められたとの記述がある。また、ヒトへの影響として、ICSC(J)(1994)には「気道、腎臓、骨髄に影響を与えることがある」との記述、HSFS(2001)には呼吸器に、STIIG(4th,2002)には腎臓、肺、気道に影響お及ぼすおそれがある」との記述があり、本物質の標的臓器は呼吸器および腎臓と判断され、それぞれ区分1および区分2とした。なお、骨髄については、動物実験データ、臨床症例報告のいずれも明確ではなかった。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=6670000μg/L(AQUIRE、2003)から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=1.00×106mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 |
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