名称:テトラエチルチウラムジスルフィド【ジスルフィラム】
CAS番号:97-77-8
物質ID: | 833 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 可燃性との情報があるが(ICSC(J)(2002))、規定試験法によるデータなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットLD50値:8600mg/kg(ACGIH 7th, 2001、NTP TR 166, 1979)、1300mg/kg、2500mg/kgおよび3100mg/kg(DFGOT vol.5, 1993)に基づき、計算を適用した。計算値は2244mg/kgであったことから、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギLD50値:>2000mg/kg(IUCLID, 2000、HSDB, 2006)に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | DFGOT(vol.5, 1993)のウサギの皮膚に適用した試験において、軽度な紅斑が認められたが6時間後には消失したとの記述から、刺激性の判定基準には適合せず、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
IUCLID(2000)のウサギの眼に適用した試験において軽度な刺激性が認められたとの記述から、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | DFGでSh(MAK/BAT, 2004)に分類されているが、ヒトで皮膚接触により過敏症を誘発する旨の証拠がないことから、データ不足のため分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | 体細胞を用いるin vivo変異原性試験であるマウス骨髄細胞を用いた小核試験で陰性の結果(IUCLID, 2000)があることから、区分外と考えられるが、Priority 1の出典ではin vitro試験のデータしかなく、明確に有害性を否定することができないことから、データ不足のため分類できないとした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARCでグループ3(IARC Suppl.7 1987)、ACGIHでA4(ACGIH 7th, 2001)に分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
DFGOT(vol.5, 1993)に妊娠初期に暴露された妊婦5例で出生児の奇形(2例)または流産(1例)が認められたとの記述、職業暴露により女性生殖器の機能障害を起こすとの記述があるが、区分1Aとするのに十分な証拠とは考えられないことから、区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
DFGOT(vol.5, 1993)の大量経口摂取した小児に瞳孔散大や不安・抑うつが、成人に頭痛や運動失調が認められたとの記述から、神経系に影響すると判断し、区分1(神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、肝臓、甲状腺、内分泌系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系、肝臓、甲状腺、内分泌系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIH(7th, 2001)の薬剤として摂取した場合の副作用として多発性神経炎(polyneuropathy)などが認められるとの記述、DFGOT(vol.5, 1993)の長期経口摂取例において気分障害、肝障害、血中ホルモン濃度の変動などが認められるとの記述、ならびにDFGOT(vol.5, 1993)のラットを用いた経口投与試験においてヨードの取り込み減少を伴った甲状腺の肥大が区分1のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述から、区分1(神経系、肝臓、甲状腺、内分泌系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=120μg/L(AQUIRE、2003)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.88(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(テトラエチルチウラムジスルフィドのBODによる分解度:2.8%より類推(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 |
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