名称:チオりん酸O,O-ジメチル-O-(2,4,5-トリクロロフェニル)【ロンネル】
CAS番号:299-84-3
物質ID: | 829 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(ICSC(1995)) |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 分子内に自己反応性に関連する原子団としてP-O結合を有するが、データがないために分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(ICSC(1995)) |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(ICSC(1995)) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水溶解度が測定されていること(ICSC(1995)、Merck(13th, 2001)、Howard(1997))から水中では安定であると判断される。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | りんと結合した酸素を有するが、データがないために分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値の5データ(ACGIH(2001), JMPR 130(1968))から計算で求めたLD50=1492mg/kgに基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | 警告 | H312: 皮膚に接触すると有害 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギLD50値の2データ(ACGIH(2001))のうちの低い方の値であるLD50=1600mg/kgに基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギの試験でほんのわずかの皮膚の充血が見られただけとの記載(ACGIH(2001))、およびヒトで顔の皮膚に刺激を感じたという記載(HSDB(2005))に基づき、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギでわずかな不快感と一過性の結膜刺激が見られたが、48時間後には消失したとの記載(ACGIH(2001))に基づき、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | ヒトでパッチテストを行い、皮膚感作性物質ではないと考えられたとの記載(ACGIH(2001)、HSDB(2005))に基づき、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivoの試験結果がなく、in vitroで複数指標による強い陽性結果もないことに基づき、分類できないとした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ACGIHでA4に分類されている(ACGIH(2001))ことに基づき、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットおよびウサギの試験において、母動物に対する毒性の記載はないが、心臓血管系に奇形を持つ胎児および小脳形成不全の胎児が増加し、F1およびF2の生存率、授乳指数に影響が見られたとの記載(PATTY(5th, 2001)vol. 7、JMPR 130(1968))に基づき、区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(神経系)、区分3(気道刺激性) | 警告 |
H371: 臓器の障害のおそれ(神経系) H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットにおいて区分2のガイダンス値範囲と思われる用量で、唾液分泌、振せん、下痢、縮瞳、呼吸促迫が記載され(ACGIH(2001))、ヒトでめまい、発汗、息苦しさ、意識消失、嘔吐、縮瞳、筋痙直、唾液分泌過多、吐き気、筋痙直などが記載されている(ICSC(J)(1995))ことに基づき、区分2(神経系)とした。ヒトでのどの刺激性が記載されている(HSDB(2005))ことに基づき、区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
イヌにおいて区分1のガイダンス値範囲内の投与で、コリンエステラーゼ活性の阻害が見られたとの記載(ACGIH(2001), JMPR 130(1968))、ヒトでクリーピング症患者に治療薬として投与した際の副作用として、吐き気、衰弱、かすみ目などが見られたとの記載(ACGIH(2001)、HSDB(2005))、ヒトに投与して腹部けいれん、食欲不振、かすみ目、下痢、頭痛、胸焼け、倦怠感、吐き気、衰弱などが見られたとの記載(JMPR 130(1968))に基づき、区分1(神経系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(カットスロートトラウト)の96時間LC50=171μg/L(AQUIRE、2003)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、急速分解性がないと推定され(BIOWIN)、生物蓄積性があると推定される(log Kow=4.88(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分1とした。 |
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