名称:水酸化セシウム
CAS番号:21351-79-1
物質ID: | 812 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃物 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性および自己反応性に関わる原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃物 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃物 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水と激しく反応するが、発生するのは熱であって、引火性ガスではない。(Sittig(47th. 2002)) |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
14 | 酸化性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 酸素を含むが、セシウムは1価の状態で最も安定な金属であり、他の物質に酸素を与えることはない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 銀または白金の容器でしか保存できない(Sittig(47th, 2002))程の腐食性物質であるが、鋼およびアルミニウムに関する腐食速度データは得られていない。区分1と推察される。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50に、570mg/kg(RTECS(2004))および 1026mg/kg(ACGIH(2001))のデータが見出されたので「区分4」とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | 不揮発性の固体で、蒸気吸入の試験ができない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分1 | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
動物および暴露時間不明の吸入LC50データで、0.02 mg/Lという値が見つかった(RTECS(2004))ので粉塵吸入「区分1」とした。同じ元文献にヒトのLC50(?): 0.005mg/Lというデータもあった。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1B | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
乾いた結晶状態でウサギの皮膚に付けた場合Mildという報告もある(RTECS(2004))が、吸湿した場合、あるいは水溶液では著しい腐食性を示す(ACGIH(2001))ので「区分1」とした。ヒトに対しても各文献(ACGIH(2001), HSFS(1998), Sittig(47th, 2002))に腐食性についての警告・注意が記載されている。国連輸送勧告ではクラス8容器等級IIとされており、輸送目的でのGHS区分は1Bとなる。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギの眼に入れて激しい刺激を起こしており(ACGIH(2001))、人の眼に対しても 刺激・火傷を起こすと記載されている(Sittig(47th. 2002), HSFS(1998))。また皮膚腐食性・刺激性が「区分1」とされたので、眼も「区分1」とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 呼吸器感作性はデータがなく、分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | 皮膚感作性はモルモットで実験をして皮膚感作が認められなかったという報告がある(ACGIH(2001))ので、「区分外」とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
区分1、2にすべき症例報告は見出せなかった。Sittig(54th, 2002)、HSFS(1998)に上部呼吸器(鼻、のど、気管)に対する刺激の記載がある。根拠・出典の不明確なデータシートの記載であるが、この物質は最強のアルカリなので、「区分3(気道刺激性)」を採った。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | Sittig(47th. 2002)、HSFS(1998)にヒトへの長期暴露で、肺、気管など呼吸器系への影響が記載されている。またラットの2件の吸入実験で、区分1のガイダンス値内の暴露濃度で中枢神経系、心臓、血液への影響が別ーに報告されている(RTECS(2004))が、詳細な記述がないことから採用を保留した。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
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